東京都の「自画撮り規制」は、児童ポルノの二次元規制(表現規制)とは無関係です!

小池知事は、未成年者たちの「自画撮り」被害が相次いでいることを受け、これを児童ポルノ被害等の一つとして新たな規制・対策を検討することを発表しました。

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

先週の記者会見で小池知事は、未成年者たちの「自画撮り」被害が相次いでいることを受け、これを児童ポルノ被害等の一つとして新たな規制・対策を検討することを発表しました。

全国初「自画撮り」規制へ 条例改正も検討 東京都(NHK)

(※編注:2017年2月17日13時現在、記事のURLに遷移すると「記事が見つかりませんでした」と表示されます)

こちらは「第31期青少年問題協議会」で審議されることになり、今回の都議会定例会で私の所属する総務委員会の報告事項として取り上げられますので、今日は本件のレクチャーを担当局より受けました。

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まず本件については、もう条例案が都議会で審議・採決されると勘違いしている方がいらっしゃるのですが、今はまだあくまで有識者による協議会で「検討」が行われることが決定した段階です。

そして「児童ポルノ被害」「規制」という文字から、いわゆるアニメやマンガなどの二次元創作に制限をかける「表現規制」との関連を心配する声もありまして、こちらについてもまったく無関係と言って良いでしょう。

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中学生や高校生が被害者になりやすいために「児童ポルノ」という単語が使われているものの、国政で議論されてきたような児童ポルノ禁止法とは異なるもので、SNSなどを通じて知り合った人間に騙され、自らの裸体などの画像を送ってしまうことを防ぐことが主たる目的です。

「そんなの、現行の法令で取り締まれるのでは?」

と思う方もいらっしゃると思いますが、ポイントは「送るように声をかけた時点で取り締まれる」ようにすることです。

わかりやすい類似例が、スカウト行為の禁止を明示した迷惑防止条例でしょう。この条例ができるまでは、女性をキャバクラ勤務等に勧誘する「スカウト行為」が都内で横行していましたが、「声掛け」をした段階で取り締まれる内容を条例に盛り込んで規制を強化したことで、スカウト行為は目に見えて激減しました。

同様に、SNS上などでの「声掛け」段階で取り締まれるようにし、実際に取り締まる実績をあげていけば、抑止力も働きこうした行為が減っていくことが期待できます。

そして声掛け防止だけではなく、未成年側のスマホやSNSなどの利用におけるリテラシーを高めていくことも重要ですが、そちらについてもしっかりと検討テーマに入っているようです。

今年の夏頃を目処に素案を取りまとめるとのことで、しっかりと議論の行方を注視したいと思います。

また、今日のレクチャーの中で「表現規制とは無関係」「誤解を招かないよう、十分に配慮していく」という説明はありましたが、委員会質疑でこのあたりの確認もしっかりと取っておく予定です。

当初の方向性と異なる動きが出ましたら、またご報告させていただきます。

それでは、また明日。

(2017年2月16日 「おときた駿 公式サイト」より転載)