「まず受からなければ、何もできない」魔法の言葉に堕ちた政党と政治家たち

正直、今このように書いている自分自身が、選挙を直前に控えたとき、あんな狂った目つきになるのかもしれないと考えると、震えるほどの冷たい恐怖を感じています。

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みんなの党がなくなります。

これまでみんなの党を支援して下さった皆さま、

「みんなの党のおときた」を支持して下さった多くの方々に、

心よりお詫びを申し上げます。誠に申し訳ありません。

自分のできる立場から、この事態を回避すべく努力をしましたが、

いち地方議員にできることは限られており、

力と気持ちが及ぶことはありませんでした。

2011年に「みんなの政治塾」に入塾してから約4年。

雨の日も風の日も、みんなの党の旗を掲げて活動してきました。

みんなの党への入党経緯を振り返ってみる

(その他の党関連の記事はこちらに。)

「みんなの党は、政策の党。それはブレていない」

「党利党略などはない。誰とやるかより、何をやるか」

そう言い続けてきた私自身が、

みんなの党に「ブレ」を感じ始めたのは、

衆議員解散の雰囲気が漂ってきた今年の夏くらいからでしょうか。

野党再編か。

与党協調か。

どの政党とも是々非々でやっていくはずの我々が、

いつの間にか自分自身が唾棄していた存在に成り下がっていました。

いずれの立場をとる国会議員の勢力も過半数を得ることができず、

罵声が飛び交い、互いに罵り合う最後の光景を目の当たりにすれば、

「解党」という妥協は最悪の中で最良の選択肢だったのかな、と思います。

同じ志の元で歩んでいた我々をここまで狂わせたもの。

それは間違いなく、選挙という魔物です。

低支持率と落選に怯える一部の議員たちは、

いつしか自分の選挙区事情で主張を変えるようになりました。

志は変わっていないのかもしれません。

国や国民を思う気持ちも、残っていたと信じたい。

それでも、

「まず受からなければ、何もできない」

この魔法の言葉で、議員たちは堕ちていきました。

確かに、議員は落選すればただの人。三期、四期と当選を重ねなければ、

政策実現に近づくための力は持てないのが、日本の議会システムです。

しかしそのために。

政策や理念を捻じ曲げて、お粗末な協議で選挙協力をする。

自分のポスターを貼りまわったり、冠婚葬祭の出席に貴重な時間を費やす。

政党助成金という税金で、知名度向上のための政治活動を行う。

これが政治家に許されるというのなら、

わたしたちは間接民主主義というシステムに対して、

あまりにも高いコストを払いすぎているのではないでしょうか。

事実、与党政府の生き残りのために行われる今回の選挙も、

とても国民の方を向いているとは思えません。

「みんなの党がある限り、その元で行動する」

そう言い続けてきた私ですが、

強制的に無所属という立場になります。

今後については、このまま当面、無所属の立場でいるつもりです。

民主党との合流も、与党との協調も、私の信じた政治信条と異なるから。

まあ、そんな立場に「次」も「政策実現」もないんですけどね...。

正直、今このように書いている自分自身が、選挙を直前に控えたとき、

あんな狂った目つきになるのかもしれないと考えると、

震えるほどの冷たい恐怖を感じています。

今回、政治家と政党が壊れていく様子を間近に見ました。

言葉で生きてきた人間なのに、他の感情が上手く言葉にできません。

この世界の闇は深すぎる。

私にもまだ、底が見えない。