吉本興業所属芸人の「闇営業」問題に端を発する一連の騒動に対する批判が相次ぐ中、同社が7月25日、同社が「タレントとのリレーションシップ強化の方策」などを検討する委員会を設置すると発表した。
複数の芸人が反社会的勢力の関与するパーティーに出席し、金銭を受け取ったとして吉本興業から処分を受けている「闇営業」問題。
同社から契約解消された雨上がり決死隊の宮迫博之さんと(後日、吉本興業側が撤回を表明)、謹慎処分になっていたロンドンブーツ1号2号の田村亮さんが7月20日に開いた記者会見の中で、吉本興業の岡本昭彦社長から受けた「圧力発言」を明らかにした。
これ受けて22日に開かれた吉本興業の記者会見で、岡本社長が自身の発言を「冗談」と釈明したことなどを受け、吉本興業所属芸人からは不信感を訴える声が続出している。
また一連の騒動の中で、吉本興業の大崎洋会長が芸人との紙の契約書の本格導入を否定してきていることから、吉本興業と芸人の契約関係のあり方についても注目が集まり、公正取引委員会の事務方トップが「契約書面が存在しないということは、競争政策の観点から問題がある」と述べるなどの影響が広がっている。
そんな中で、吉本興業が委員会の設置を発表した形だ。
■「ギャランティに関する事などの諸課題」
吉本興業によると、国際医療福祉大学の川上和久教授を座長とする「経営アドバイザリー委員会」を設置し、「タレントとの契約の在り方・マネジメント体制」などを諮問するとしている。
諮問内容は以下の通り。
お客様を第一とする理念のもと、
1、反社会的勢力の排除のためのより盤石な体制構築
2、すべてのタレントとのリレーションシップ強化の方策
【タレントとの契約の在り方・マネジメント体制・悩み相談事・ギャランティに関する事などの諸課題】
3、現行のコンプライアンス体制の検証とさらなる強化
4、吉本興業グループ全社のガバナンス強化の方策
来週にも1回目の委員会を開催する予定だとしている。