渡辺喜美代氏が4月6日、みんなの党の代表辞任を表明したことを受け、渡辺氏に8億円を貸し付けた化粧品会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長が4月7日コメントを発表した。渡辺氏に対して「うそをつかないように」と愉すとともに、吉田氏が「週刊新潮」で手記を発表した経緯も語っている。MSN産経ニュースなどが報じている。
吉田会長は、貸付金の使途は選挙資金との認識を示してきたが、渡辺氏は「年に約1千万円は個人的に使った」などと説明。コメントでは「問題は私にうそをついたかもしれないことですが、道義的には許されないにしても刑法上は何の罪にも問われません。これからはうそをつかないようにしましょうね、と注意してあげるだけの話です」とした。
(MSN産経ニュース『【8億円借金問題】「うそつかないように」 DHC会長がコメント』より 2014/04/08 09:09)
■なぜ吉田氏は手記を発表したのか
今回の騒動の発端は、渡辺氏に8億円を貸したとする吉田氏の手記が、3月26日発売の週刊誌「週刊新潮」に掲載されたことだった。
手記を受けて、渡辺氏は3月27日の会見で、予算委員会の3名の委員について「結いの党に一人分け与えるべき」と吉田氏から指摘されたとし、さらに、「言うことを聞けないのであれば渡辺代表の追い落としも考える」という話をされていたと述べた。
渡辺氏は3月31日、「今回の騒動の本質はみんなの党から分かれた江田憲司氏の結いの党が仕掛けた権力抗争」とするコメントを発表。「吉田会長は私に代表辞任・議員辞職を迫ってきている」としていた。
これについて吉田氏は、結いの党の議員がテレビでの発言権を一切封じられている状態であったことから、義侠心から手記を発表したとコメントしている。
そもそも三つある予算委のポストを、みんなの党が、頑として一つも手放さないということから、結いの党の議員がテレビでの発言権を一切封じられ、困り果てているということを知り、義侠(ぎきょう)心から手記を発表したものです。つい最近、維新の会と結いの党が参議院で統一会派を結成することになり、この問題は自然氷解しました。私の最終目的は全く違う形で決着したことになります。
(朝日新聞デジタル『「熊手さておき…」「うそつかないように」 DHC会長:』より 2014/04/07 20:33)
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