"空のF1"とも呼ばれる飛行機レースの世界大会「レッドブル・エアレース」で10月15日、日本人パイロットの室屋義秀選手が年間総合優勝を果たした。日本人としては初のエアレースチャンピオンとなった。
最高時速370キロが出るレッドブル・エアレースは、パイロットたちが小型機を操縦し、コース中に配置された高さ25メートルの障害物の間を通過しながらタイムを競う。世界各地を転戦して、年間8戦が行われる。
2017年のワールドシリーズでは、アメリカ・インディアナポリスでの最終戦を前に、室屋を含めた4人にワールドチャンピオンの可能性が残されていた。最終戦前の時点では、室屋は今シーズン3勝を挙げランキング総合第2位。首位のマルティン・ソンカに4ポイント差があった。
室屋が年間優勝を獲得できる条件は、最終戦で優勝、かつ、ソンカが3位以下という厳しい内容。予選で室屋はペナルティを受けて11位だったが、準々決勝のラウンドオブ14でソンカを破り、決勝のファイナル4では2位以下に2秒以上の差をつけるコースレコードを記録し優勝した。
室屋選手は1973年、奈良県生まれ。2009年にはレッドブル・エアレースの世界大会にアジア人として初めて参加した。