イエメンに関する今日の報道の多くは、戦争や貧困や人道危機に関したものだ。
すでに5,000人以上がイエメンで殺害されており、サウジアラビア主導による空爆が行われてからは140万人以上が国内で難民となっている。国民の80%が、食料、水、医療用の不足に悩まされている。「生き残ることが不可能になってきています」と、イエメンでオックスファムの人道活動プログラムのマネージャーを務めるヌハ・アブダル・ジャバー氏は話した。
サナアを拠点としているイエメン人写真家のタハナ・ファロク氏は、戦争の向こう側に存在する命を捉えようと試みている。「Everyday Yemen」のFacebookぺージで、彼女は戦いの向こう側にある命を写した素晴らしい写真を公開している。市場で笑う行商人や、縁石にのって笑う子どもたち、路上でダーツをして遊ぶ様子などだ。
イエメンはかつて旅や商業にとって重要な中心都市であり、織物と香辛料の貿易の中心として栄えていた。この国はコーヒーの発祥の地だと考えられており、文学や演劇の感動的な作品を生み出すなど、豊かな風習と伝統を称え続けている。
「愛と平和は、破壊や死の中でも存在できることを証明することが目的でした」と、ファロク氏はメール上で語った。「私は対抗と復活の物語や、普通の人々がヒーローになれることを伝えたいと思っています」。
以下の心温まる写真は、紛争を越えて存在し続ける人々の生活を鮮やかにうつし出している。
人気のない通りを探索していた時に出会った子どもたち
サレフ・モスクの近くを歩く家族。2014年10月24日
外で遊ぶ子どもたち。2015年5月30日
電気がないので、本屋が人気だ。2015年5月10日
2015年5月25日の市場。「写真を印刷して、次回持ってきてよ」と男性たちが言う。
自分の写真を見て、この男性は言った。「俺は本当にハンサムだ」
2015年4月19日、古都サナアで座る3人の男性。「俺たちは、上を飛んでる馬鹿げた戦闘機のメロディを聴いてお茶を楽しんでいるんだ」と、1人の男性が言う。
空爆が行われる中、近所の人同士や友人同士で朝食を食べに集まる
激しい爆撃が行われたつらい夜の後、サナアにある朝食レストランにたくさんの客が集まる。2015年4月13日
電気と燃料がないので、町の製粉機のうち1台が動かなくなりそうだ。「ラマダンの聖月がもうすぐで人々が粉をひこうと殺到するから、本来なら今は1年で1番忙しい時期のはずなんだ!」と彼は言う。「今はお客さんを追い返さなければいけない。それがどれだけ収入に影響があるか想像がつくだろう」
どしゃ降りの後、水たまりで遊ぶ子供たち。2015年8月11日
ラマダーン(断食の月)の静かな夜。2015年6月24日
みんなのための場所である「路上のレストラン」。社会的階級に関係なく、人に会い、食事をして、政治の話をする。2015年5月
ジャマール・ストリートでゲームをする若者。2015年6月15日
サナアで、家族のお出かけ。2015年5月
人気のカフェで、友達とお茶をするサナアの人々。2015年4月2日
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。