自民党の高村正彦副総裁が5月に中国を訪れた際、中国要人に「安倍晋三首相はもう靖国神社には行かないと思う」と伝えていたことがわかった。11月に北京で行われるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際に日中会談に応じるよう、中国側に促す狙いがあったとみられる。高村氏自身が、毎日新聞が設定した五百旗頭真(いおきべ・まこと)熊本県立大理事長の対談で語ったほか、7月13日に共同通信の取材に応じ明らかにした。
47NEWSによると、高村氏は中国要人との会談で、「首脳会談が実現し、日中関係が進展すれば首相が靖国神社に行くことはないと思う」と話したという。
毎日新聞は、高村氏が中国の張徳江全国人民代表大会常務委員長らと会談した時の話を次のように伝えている。
高村氏は5月に訪中した際、中国ナンバー3の張徳江全国人民代表大会常務委員長ら複数の要人と会談。張氏との会談では、APECでの首脳会談を呼びかける首相のメッセージを伝えた。張氏は「習近平国家主席に伝える」と語り、高村氏としては「望みなきにしもあらずという感覚を受けた」という。
(毎日新聞『高村副総裁:「首相、靖国行かぬ」中国要人に見解…訪中時』より 2014/07/13 11:59)
高村氏は五百旗頭氏との対談で、安倍首相が第1次内閣時に靖国参拝を見送ったことについて、「自分が我慢すれば日中関係が進展する」との判断だったとし、2013年末に参拝したのは「自分が我慢してもこんな(冷え込んだままの)状況ならば、参拝しようという気持ちがあった」と首相の思いを代弁したという。
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー