新型コロナウイルスで武漢市が事実上の封鎖、500~600人の在住日本人に影響も【新型肺炎】

自動車メーカーなど約160社の日系企業が進出している。
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武漢市のイメージ写真
liucxscornfield via Getty Images

中国の武漢市は1月23日、新型コロナウイルスの市外への感染拡大を防止するため、交通機関の運行を停止した。事実上の移動制限を実施したことで、武漢市とその周辺エリアに住む500~600人の日本人への影響も心配される。

 

■自動車系を中心に約160社の日系企業が進出

国営の中国中央テレビによると、現地時間午前10時(日本時間・午前11時)から、武漢市内の都市バス、地下鉄、フェリーなどの業務は一時停止し、空港と駅も一時閉鎖されている。武漢市政府は、住民に対して「特別な理由がない限り、武漢を離れてはならない」と呼びかけているという。

日本貿易振興機構(JETRO)は、ハフポスト日本版の取材に対して「武漢市やその周辺の都市には、自動車系を中心に約160社の日系企業が進出しており、進出日系企業数は年10社程度のペースで増加している。また、日本人は長期出張者や留学生を含めて500~600人が在住している」とコメントしている。

朝日新聞デジタルなどによると、武漢市にはホンダと中国企業の合弁会社「東風本田汽車」の本社機能と3工場がある。現地従業員を含めて約1万2600人が勤務しているが、ホンダは22日、全世界の社員を対象に武漢市への出張を原則禁止にした。日産自動車も中国企業との合弁会社「東風汽車」の本社機能を置いているという。 

 

■武漢市や世界各国の感染状況は?

武漢市の衛生健康委員会の1月21日の発表では、市内の新型コロナウイルスの感染者は累計258人が確認され、そのうち51人が重症だという。当初は「人から人への感染は限定的」としていたが、その後は「人から人への感染も起こりうる」として注意を呼び掛けている。

日本の厚労省の発表によると1月22日現在、中国の感染者数は440人で、そのうち9人が死亡した。このほか、タイで2人、韓国・台湾・アメリカ・日本で、それぞれ1人の感染者が判明している。