「世界で最も評判のいい国」ランキング

6月27日、ニューヨークとコペンハーゲンを拠点とする国際的な評判管理コンサルティング会社、Reputation Institute社が、世界で最も評判のいい国に関する2013年度のランキングを発表した。
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NEW ZEALAND - SEPTEMBER 29: Lower Lake Quill, Fiordland National Park, Te Wahipounamu (UNESCO World Heritage List, 1990), South Island, New Zealand. (Photo by DeAgostini/Getty Images)
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6月27日、ニューヨークとコペンハーゲンを拠点とする国際的な評判管理コンサルティング会社、Reputation Institute社が、世界で最も評判のいい国に関する2013年度のランキングを発表した。

このランキングは、G8所属国の2万7000人以上の調査に基づくものだ。回答者は50ヵ国について、信頼、賞賛、敬意、好感のレベルを基に、各国をランク付けするよう求められた。

評判の点で世界をリードしているのは欧州で、2013年度ランキングの上位10ヵ国のうち7ヵ国を占める。この中には、今年世界で2番目に評判のいい国、スウェーデンが含まれている。その他のスカンジナビア諸国も上位10ヵ国にランクインしており、ノルウェーが5位、フィンランドが8位だ。

オセアニアも全般的に評価が高く、オーストラリアとニュージーランドがそれぞれ4位と7位につけている。

Reputation Institute社によると、国の評判は、海外から観光客や投資を引きつける上で大きな影響力を持つという。「国の評判が5ポイント上昇すると、その国の観光収入は12%向上する」と、同社のエクゼクティブ・パートナーであるニコラス・ジョージ・トラッド氏は『フォーブス』誌に語っている

この調査では、16の具体的項目の査定を通じて、各国の政治、経済、環境全般の評価も行われた。スウェーデンが、社会・経済政策、国際参加の点で世界で最も高く評価された。全体で3位にランクされているスイスは、自然の美しさ、魅力的なライフスタイル、安全、ビジネス環境の点で、最も高い評価を得た。

下位に目をやると、2013年に評価の対象となった国のうち、最も評判が悪かったのはイラクで、イラン、パキスタン、ナイジェリアがこれに続く。調査対象の50ヵ国には、世界の経済大国のほか、「最近の経済・政治・自然現象が原因で関心が高まった国々」が含まれている。

同調査の報告書によると、他国による評価よりも自国の評価の方がはるかに高い国がある。例えば、ロシアの評判に対する国内評価は、実際の外部評価よりも33ポイント高かった。外部評価では、ロシアの評判は調査対象国の中で5番目に悪かったのだが。中国の国内評価も、外部評価よりも31ポイント高い。

おもしろいことに、スペインの国内評価は、外部評価よりも7ポイント低かった。Reputation Institute社のマネージング・パートナー、フェルナンド・プラド氏はフォーブス誌に対して、「スペインについては、緊縮財政と目も当てられない高失業率のせいで、国民の評価が低くなってしまっているが、同国は今でも「世界で最高レベルに発達した観光インフラを持ち、それを世界に伝える努力をし続けている」と説明した。

米国の2013年度の評判は22位で、前年度より1つ順位を上げた。「有名ブランド」では第2位、文化では第6位に位置している。プラド氏がフォーブス誌に対して述べたように、米国は、世界の超大国という役割と関係した「否定的な感情という後光」を背負っているようだ。

下に挙げたスライドショーでは、2013年度の評判のいい国ベスト10を紹介している。

[(English) 日本語版:松田貴美子/ガリレオ]