どんな職場にも「困ったちゃん」がいる。
会社に勤めているとき、「困ったちゃん」に手を焼き、自分のチームから放出させてほしいと上司に頼んだら、他部署にいる別の「困ったちゃん」を引き受けることを条件に出され、諦めたことがある。
ともかく、「困ったちゃん」はどこにでもいる。
今朝、いつも読んでいるGeoffrey Jamesさんのコラムで、「5 Types of Toxic Emploees and how to deal with them」 (困ったちゃんの5つのタイプとその扱い方)というインフォグラフィックスの紹介がされていて、それがあまりに面白かったので紹介したい。
インフォグラフィックスは雇う側から書かれているが、それはマネージャーでもない会社員にとっても切実な問題だと思う。
そこに書かれたタイプを読むと、すぐに具体的な顔を思い描くことができるだろう。僕も、30年以上の仕事のなかで、そういう人に多く巡りあった。
そして、それだけでなく、僕自身もそういう「困ったちゃん」のひとりだった時もある。
つまり、この話は、職場にいる誰かの話ではなく、自分かもしれない、状況によっては自分もそうなるかもしれないと心して読んでも、とてもためになるように思うのだ。
英語OKの人は直接下記リンクのインフォグラフィックスをどうぞ。
そうでない人は、僕の解釈で書き直した下の日本語をどうぞ。
(タイプ1)おじゃまスター
彼・彼女は人気者だ。ファッションもちょっと変わっていて、かっこいい趣味をもっている。冗談も上手い。パーティなどでは、一番の人気者で彼・彼女のまわりに人垣ができ、笑い声が絶えない。
しかし、仕事は・・・
いい加減だ。約束は守られない。変化を嫌う。
なにかちょっとでもわからないと、すぐに人に頼る。人の時間をとって、なんとも思わず、チームの生産性を下げることに、なんら罪悪感も躊躇もない。
宴会以外では、あんたは邪魔なんだよ、と思われている。
(タイプ2)さぼりマン
とにかく、手を抜く。降りかかってきそうな仕事があれば身をよじってかわす。
仕事に対する意欲はゼロ。勤務時間がひたすら過ぎ去ることを祈っている。
チームの成績やマネージャーの考えにはまったく興味がない。
だって、まじめにがんばっても報いられないんだもの。
(タイプ3)殉教者
さぼりマンとは正反対。すべてを自分たちでやりたがる。
昇進のため、あるいは過剰な責任感や方向違いの正義感のために、死ぬほど働くことを厭わない。そして、それを人に知ってもらいたがり、また、周囲にも要求する傾向にある。
働き過ぎで自分もチームも疲弊し、結果的にチームのアウトプットは落ち、やがて燃え尽きてしまうこともある。
(タイプ4)社交家
面白いこと言ったり、誰かを楽しませたり、うわさ話ばかりしていて、職場がパーティー会場であるかのように振舞っている。
長いコーヒーブレイクに、際限のない無駄話。
お客様との電話も長く、よけいなメールを書き、それがお客様との関係を深めるためになると信じているが、管理者からは優先順位が間違っていると見ぬかれている。
(タイプ5)サイコパス
社会病質者的な資質を持つひと。良心や善意をもっていないひと。
欧米では全人口の4%程度いると言われているようだ。日本ではそれよりはるかに低いとも言われているが、そういう人が存在していて、職場に紛れ込むことは十分ありえる。そういうひとがひとりでも紛れ込むと、チームのモラル、生産性は極端に落ちてしまう。
ちなみに、記事で推奨されている、マネージャーや雇用主の対処の仕方をまとめてみるとこんなかんじ。
1.メンバーの声を真摯に聞き、信頼を醸成し、働きやすい環境をつくる
2.望んでいる勤務態度、職場での行動をはっきりと規定して示す
3.適切な記録をとる(勤務状態、不適切な言動の)
4.ランダムに勤務状態をチェックする仕組みをつくる
photo from New Old Stock
(2015年3月14日「ICHIROYAのブログ」より転載)