6月24日、世界で唯一女性が運転する権利を認めていなかったサウジアラビアで、女性の運転が解禁された。
運転の自由化は、同国のムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主導する大規模な経済改革の一環。2017年9月に女性の運転を解禁する国王令が発布された。
0時を過ぎると、運転免許証を手にした女性たちが車に乗り込み、街に繰り出した。
Twitterにも、ハンドルを握って運転する女性たちの姿が投稿された。これまでは家族の男性やお抱え運転手が運転するのが一般的だったが、その依存から解放され、家計の節約にもなるとみられている。
運転する女性に花束を渡す警察官も...。
サウジアラビアは、イスラム教スンニ派の中でも厳格な「ワッハーブ派」が主流で、女性の権利を厳しく制限している。
「後見人制度」なども根付いており、父親や兄弟の許可がなければ外国旅行などの活動ができない。
保守派からの反発もあるが、サウジアラビア社会の変革を目指す32歳のムハンマド皇太子は、これまでの規律の一部を緩和する姿勢を見せている。競技場でのスポーツ観戦も許可され、2018年1月にはサウジの女性が初めて国内プロサッカーリーグの試合を観戦した。