正直なところ「ゲーム障害」という言葉は、いら立った親たちが作り出した造語のように聞こえる。しかし、堂々巡りの議論の末、この用語は世界保健機構(WHO)によって認定され、国際疾病分類の最新版に加えられた。
発表された分類によると、新たな障害には以下の3つの主要な兆候がある。
- ゲームをすることへの抑止力の欠如(開始、頻度、熱中度、継続時間、終了、環境、など)
- ゲームの優先度が、他の生活上の興味や日々の活動を上回る。
- 悪影響が見られるにもかかわらずゲームへの没頭が継続あるいは激化する。
上記の症状にはWHOが定義したギャンブル障害など類似の依存症と共通点がある。
「常習行動に起因する障害は個人的機能の苦痛あるいは干渉に関わる認識可能で臨床的に有意な症状であり、依存性物質の使用によらない反復的報酬性行動の結果発症する」とWHOは書いている。「常習行動に由来する障害には、ギャンブル障害やゲーム障害があり、オンラインおよびオフラインいずれの行動も含まれる」。
普遍的症状であるかのように思われるかもしれないが、WHOの定義によるゲーム障害の有病率は「極めて低い」と同機構は指摘する。WHO委員のVladimir Poznyak博士は CNNのインタビューに答えて、「世界数千万人のゲーマーは、たとえ激しくゲームに没頭している人であっても、ゲーム障害患者として認定されることはないだろう」と語った。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )
(2018年6月19日TechCrunch日本版より転載)
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