2014年8月から現在までに、アメリカ国内で治療を受けたエボラ熱患者8名についてのまとめ
これまでにアメリカ国内で治療を受けたエボラ患者は全部で8人いる。このうち3人(リベリアから移送されたケント・ブラントリー医師(日本語版記事)と歯科衛生士のナンシー・ライトボルさん、およびリック・サクラ医師)は、治療が成功して退院。1人(リベリアから来たトーマス・エリック・ダンカン氏)は死亡した。
現在アメリカには、4人のエボラ出血熱感染患者がいる。西アフリカから移送されたアメリカNBCカメラマンのアショカ・ムクボ氏と、名前が明らかにされていない救援活動従事者、そして、亡くなったダンカン氏を治療する過程で感染した2人の看護師(ニーナ・ファムさんとアンバー・ビンソンさん)の4人だ。
彼ら4名は現在、伝染病患者ならびにバイオテロの被害者受け入れを目的とした生物学的封じ込め施設を備える専門医療機関で治療を受けている。こうした医療機関は全米で4カ所あるが、エボラ出血熱感染患者を受け入れたのはそのうちの3カ所だ。
そして、アメリカの新聞「USAトゥデイ」の記事によれば、これらの4つの医療機関すべてをあわせたエボラ出血熱患者への対応人数は、8~13人だという。
ニーナ・ファムさんとアンバー・ビンソンさんの2人は、アメリカ国内でエボラ出血熱へ感染した初めてのケースであり、ともに短期間ながら、勤務先だったテキサス州ダラスのテキサス・ヘルス・プレスビテリアン(長老派教会)病院に入院。その後、専門医療機関に移送された。具体的には、メリーランド州にある国立衛生研究所(NIH)臨床センターと、ジョージア州アトランタにある疾病予防対策センター(CDC)に隣接するエモリー大学病院だ。
こうした専門医療機関には、隔離施設の空気が院内の他の部分に流れ込むのを防ぐ負圧空調や、生物学的封じ込め施設専用の研究室といった、他にはない特有の施設が完備されている(日本語版記事)。そして、何よりも重要な安全対策のひとつは、特別な訓練を受けたスタッフたちだ。
CDCのトム・フリーデン所長は、「どんな一般病院でもエボラ熱患者を安全に扱うことは可能だ」と述べた。将来、一般病院で新たな患者が発生した場合、専門的医療機関に移送されるかどうかは不明だ。
[Amanda L. Chan(English) 日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]
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