こんにちは!
昭和58年(1983年)生まれの日本人、アルビノの粕谷幸司(かすやこうじ)です。
僕はアルビノの日本人で、男性で、健康で、元気にエンターテイメントをしています。
「アルビノとはなんですか?」というような質問が『LINE Q』などに投稿(とうこう)されているのを、わりとよく目にしています。
主にコミュニケーションツールとしてスマートフォンを使っているみなさんにとっては、わからないことを「誰か」に聞くのは自然なことですよね。
けれど、いわゆる「大人」にとっては、実はスマートフォンは"情報端末(じょうほうたんまつ)"としての認識(にんしき)が強くて、調べ物などはスマートフォンを通して検索して「自分の力」で答えにたどり着くというのが、ほとんど常識となっています。
みなさんも、目的によっては検索して自分の求める情報を手に入れる、ということは少なくないと思いますが、例えば「アルビノ」のようなものは、検索して出てくるWikipediaなどを読んでみても、いまいちよくわからないことが多いと思います。
そこで今回、僕は「アルビノ」について、なるべく小中学生にもわかってもらえるように、またはみなさんが知りたい・わかりたいと思っている(ような気がする)ポイントに絞って、書いてみたいと思います。
アルビノは怪奇現象ではありません
アルビノは、ほとんどの人たちの認識としては「白い人」または「白い動物」です。
少し詳しくまとめると"生まれつき白い人(動物)"です。
話をわかりやすくするために、今回は「人」に限って続けます。
アルビノの原因は、遺伝子(いでんし)の変異(へんい)であることが知られています。
難しいことは抜きにして、親戚や家族にアルビノの人が一人もいなくても「ほとんどどの両親のもとにも生まれてくる可能性がある」と言われています。(かなり詳しくは アルビノと遺伝 | 日本アルビニズムネットワーク - JAN を参照)
確率はとても低いけれど、もしかしたらあなたの弟や妹、友達の家族、親戚の赤ちゃん... が、アルビノで生まれてくるかもしれない、ということです。
これは医学的にも研究がなされていることなので、ちゃんと憶えておいてください。
確率はとても低いですが、あなたが大人になって、親になる時、自分の子がアルビノかもしれません。
【アルビノは見た目が特徴的(とくちょうてき)です】
何度もくり返しますが、生まれつき白いのがアルビノです。
アルビノになろう!としてもなれませんし、これからアルビノになる、ということはありません。
ところでアルビノの「白い」というのは、人によって程度が違うことがあります。
僕のように真っ白な場合もありますが、外国人のような金髪(きんぱつ)であることも、おしゃれに脱色(だっしょく)したような茶髪(ちゃぱつ)であることもあります。
僕のように真っ白じゃなかったとしても、原因がアルビノ(遺伝子)であれば、その人はアルビノです。
アルビノは日焼けが火傷(やけど)です
アルビノの人は、日焼けに弱いです。
みなさんは、日焼けをすると肌が小麦色に黒っぽくなったりしますが、アルビノの人が日焼けすると、火傷と同じようになります。
とても苦しくて、痛いので、アルビノの人は日焼けをしないように気をつけて、普段の外での体育などは、日陰から見学をする方が良いです。
僕も外での球技やプールの授業は、ほとんどすべて見学をしていました。
アルビノは視力が普通の人より弱いです
アルビノの人は、人によって程度は違いますが、視力が弱いことが多いです。
これは「弱視(じゃくし)」と言って、メガネやコンタクトレンズを使っても簡単には見えるようになりません。
僕は小学生からずっと、教室では一番前の席にしてもらっていました。
教科書は顔を近づければ読めたので、勉強は嫌いでしたが、できないわけではありませんでした。
見る・読むことはみなさんより苦手ですが、工夫したり協力してもらったりすればできるので、学習にはまったく問題はありません。
アルビノの人をいじめる人がいたら
いじめをする人は、かわいそうだなあ、と僕は思います。
もしもアルビノの人を「白いから」などといじめている人がいたら、かわいそうなので教えてあげてください。
アルビノは怪奇現象じゃないし、見た目もあなたとは違って白いけど、日焼けをしなければ健康には問題ないし、視力は弱いけど勉強はできるよ、って。
アルビノのことを知らないでいじめているなら、その人はかわいそうだなあ、知らないことがこわいんだね。
自分の理解できないものをこわがって、攻撃することでしか安心できないのはかわいそう。
でも、知らないならしょうがないので、ちゃんと教えてあげてください。
もしも...、アルビノのことを知っていていじめているなら。
その人は「普通の人と違って目立つ」アルビノに、嫉妬(しっと)しているのかもしれません。
みんなどこかで、自分だけは違う、というのに憧れを持つものなのです。
特別な存在への憧れは、大人になっても珍しいことではありません。
それは多分「めっちゃかっこいい人」とか「ちょーかわいい人」とかに抱く"うらやましさ"に似ています。
なので「アルビノだから」と、知っていていじめている人には...
「あなたも素敵よ、大丈夫だよ」と、教えてあげてください。