トルコ人アーティストのガリップ・アイの素晴らしい作品は、数秒で消えてしまうこともある。しかし、インターネットのおかげで、今では彼の作品を永久に記憶に残すことができる。
アイが水面にフィンセント・ファン・ゴッホの代表作2点をきめ細かに描き出す動画の再生回数は、2500万回を超えている。
最初にアイは、トルコの伝統工芸エブル(水に浮かぶ絵具を紙に写しとる)の技法を使って、1889年に発表されたオランダの後期印象派画家ゴッホの代表作「星月夜」(ほしづきよ)を描き出した。
数分で最初の作品が完成したが、アイはさっとかき回してすべてを消してしまう。
そしてまた最初からやり直し、まったく同じ手法を用いてゴッホの代表作の自画像を描き出す。
ゆっくりとではあるが確実に、ゴッホの有名な自画像が出来上がっていく。
アイはこの作品を完成させた後、永久に残るような形をとることにした。
そこで、エブルの技法に忠実に従い、水面に紙を置き、見事な作品が紙に転写された。
アイはABCニュースに、この制作の全行程にかかる時間は約20分だったが、これまでで最も複雑な制作だったと語った。「今回の制作では、水にカラギーナン粉末で粘性をつけただけでなく、黒く色をつけた」からだという。
アイは同じ手法を使って、他の有名画家の作品を再現する予定だ。「もっと作品を再現して、私にインスピレーションを与えてくれた偉大な芸術家たちに敬意を表したいのです」と、CNNに語った。
アイはエブルを使って見事な作品を実現する。次の動画の中で、彼は多くの動物やキャラクター、シーンを描き出しては消し去る。
現在、ニューヨーク近代美術館に展示されているゴッホの作品「星月夜」を、興味深い方法で再現したアーティストは世界を見渡せば他にもいる。
微生物学者メラニー・サリバンはシャーレの中の細菌を使い、YouTubeユーザーのFlippyCatはドミノ倒しで、ホームセンター店主のデヴィッド・ゴールドバーグは1250個のドアノブでこの名作を再現している。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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