昨日、現在のほぼ動けない・喋れない状態になって初めて選挙にいってきました。私のようなものに郵送による投票方法もあるようですが、煩雑そうで諦めました。もう少し書類主義が何とかなればと思います。
そんなわけで、妻とヘルパーさんに連れられて、投票所である小学校の体育館に向かいました。ありがたいことにバリアフリーは整備されており、スムーズに中まで入ることができましたが、投票所によっては大変かもしれないと、健常者の時は考えもしなかったことに思いを馳せていました。
そして投票です。いつものようにハガキを渡して、名簿と突き合わせて、投票用紙を渡されます。妻が選挙管理委員の方に、私の事情を説明すると、選挙管理委員が私の意思を確認した上で代筆するという方法で、投票を行う旨の説明がありました。しかし、選挙管理委員の方が口文字をできるわけではないので、候補者の書いてある用紙を選挙管理委員が候補者ごとに指をさして、私がまだ動く首で頷くもしくは横に振ることで意思を確認します。
妻の代筆では駄目で、選挙管理委員が直接私の意思を確認できることがポイントのようでした。しょうがないとはいえ、第三者に投票先を知られるのはお互いに気持ちの良いものではないと感じました。とはいえ、良い代案も思いつかず帰路につきました。
以上、ALS患者の選挙体験でした。
これからも色々な初体験をすることがあると思います。
生きていくことは、日々発見ですね。
(2016年7月11日「片道切符社長のその後の目的地は?ALSと共に生きる恩田聖敬のブログ」より転載)