巨大地震と津波に見舞われたインドネシア中部のスラウェシ島で10月3日、火山が噴火した。
周辺に集落はなく、避難を呼びかける事態にはなっていない。人的被害も出ていないという。
国家防災庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ報道官は、写真付きで噴火情報をTwitterに投稿した。
ソプタン山は地震の被災地から北東へ約600キロ離れており、今のところ噴火が救助活動に影響することはほとんどないとみられる。
地震と噴火の因果関係は?
同じ島で相次いで起きた地震と噴火との因果関係をめぐっては、専門家の間でも意見が割れている。
ABCニュースによると、インドネシアの火山専門家の男性は「地震が噴火の引き金となった可能性はある。噴火活動は7月から始まっており、その動きは10月1日、急激に活発になった」と話す。
ただ、この専門家は「地震と噴火の発生現場が遠いため、直接的な因果関係があるとはまだ言えない」とも話した。
一方、スマトラ島沖地震(2004年)で津波の被害を受けたインドネシアのバンダ・アチェにあるシャリア・クアラ大学の地球物理学者、ナズリ・イスマイル氏は「地震と噴火を結びつける具体的な証拠はない」と強調した。
イスマイル氏は「地震が噴火の引き金になった可能性はあるものの、決めつけるには早く、さらなる調査が必要だ」と述べた。