今度は火山が噴火、インドネシアのスラウェシ島。地震や津波との因果関係は?

5000メートル上空まで灰が吹き上がった
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噴火するソプタン山=10月3日、インドネシア・スラウェシ島
Antara Foto Agency / Reuters

巨大地震と津波に見舞われたインドネシア中部のスラウェシ島で10月3日、火山が噴火した。

インドネシア国家防災庁によると、噴火したのはスラウェシ島北部にあるソプタン山(標高1784メートル)。10月3日午前8時45分ごろに噴火し、地上から約5000メートル上空まで灰が舞った。

周辺に集落はなく、避難を呼びかける事態にはなっていない。人的被害も出ていないという。

国家防災庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ報道官は、写真付きで噴火情報をTwitterに投稿した。

島の中部では9月28日、大きな地震(マグニチュード7.5)が起きたばかり。入り江の都市パルでは高さ約6メートルの津波が観測されるなど、ワシントン・ポストによると、少なくとも1400人が死亡した。

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地震と津波で破壊された家屋やイスラム教の礼拝所(中央)など=10月1日、パル
Antara Foto Agency / Reuters

ソプタン山は地震の被災地から北東へ約600キロ離れており、今のところ噴火が救助活動に影響することはほとんどないとみられる。

地震と噴火の因果関係は?

同じ島で相次いで起きた地震と噴火との因果関係をめぐっては、専門家の間でも意見が割れている。

ABCニュースによると、インドネシアの火山専門家の男性は「地震が噴火の引き金となった可能性はある。噴火活動は7月から始まっており、その動きは10月1日、急激に活発になった」と話す。

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ソプタン山の噴火で灰が降る中、歩く住民ら=10月3日、スラウェシ島
Antara Foto Agency / Reuters

ただ、この専門家は「地震と噴火の発生現場が遠いため、直接的な因果関係があるとはまだ言えない」とも話した。

一方、スマトラ島沖地震(2004年)で津波の被害を受けたインドネシアのバンダ・アチェにあるシャリア・クアラ大学の地球物理学者、ナズリ・イスマイル氏は「地震と噴火を結びつける具体的な証拠はない」と強調した。

イスマイル氏は「地震が噴火の引き金になった可能性はあるものの、決めつけるには早く、さらなる調査が必要だ」と述べた。