第二次世界大戦の犠牲者数をグラフにすると、その規模の大きさが一目でわかる

第二次世界大戦では何千万人もの人が犠牲になったが、数字が大きすぎて犠牲者数を抽象的なものとしてとらえてしまいがちだ。映像作家のニール・ハロラン氏は、その犠牲者数を様々な角度から分析・視覚化して分かりやすく伝える。
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70年前に終戦を迎えた第二次世界大戦では、何千万もの人々の命が犠牲になった。しかし「何千万人」という数字は規模が大きすぎて、抽象的なものとしてとらえてしまいがちだ。

その犠牲者数を様々な角度から分析し、さらにグラフなどを使って視覚化したのが、映像作家ニール・ハロラン氏が作成した動画「第二次世界大戦の戦没者」だ(動画は冒頭に掲載)。犠牲者がどこの国の出身なのか、どのようにして亡くなったのか、「何千万人」という数字が視覚化され、私たちに改めて第二次世界大戦の犠牲の大きさを伝える。

たとえば一例として、動画はスターリングラード攻防戦を取りあげている。これは、スターリングラード(現ボルゴグラード)を巡って繰り広げられたドイツとソビエト連邦の戦いで、負けたドイツ軍は50万人の兵士が死亡し、10万人が捕虜になった。一方、勝利したソビエト軍の犠牲はドイツ軍より大きく、ドイツの2倍の数の兵士が亡くなっている。

この戦闘に限らず、ソビエト連邦は第二次世界大戦を通して多くの兵士を失っており、その数は少なくとも870万人ともいわれている(ハロラン氏は死者数を1400万人とする調査もあるという)。動画はこの数字を他国と比べてグラフにし、ソビエト連邦の犠牲がどれだけ大きかったかを伝えている。

下のグラフの一番右の赤い棒グラフがソビエト連邦の戦死者数で、黄色のドイツ、白のアメリカ、青のイギリス、紫のユーゴスラビアに比べて、ソビエト連邦の死者数は突出し、犠牲が大きかったことが分かる。

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またハロラン氏は、第二次世界大戦の死者数をその他の戦争と比較することでも、犠牲の大きさを伝える。第一次世界大戦や、毛沢東やスターリンによる「粛清」、その他の大規模な武力紛争など、これまでに起こったどの戦争と比べても、第二次世界大戦で亡くなった人の数は多いと動画は伝える。

下のグラフは、第二次世界大戦が始まった1939年から最近までの、戦争の犠牲者数を年ごとに表したものだ。

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1939年以降の戦争で亡くなった人の数。赤が第二次世界大戦、紫が植民地戦争、緑が国家間の戦争、黄が内戦、オレンジが外国の干渉を受けた内戦での死者数


他と比べて圧倒的に伸びている赤い棒グラフから、第二次世界大戦でいかに多くの人が亡くなったかが分かる。

動画は「戦没将兵追悼記念日(メモリアルデー)」に公開された。

さらに詳しい情報は「第二次世界大戦の戦没者」のウェブサイトで紹介されており、ハロラン氏のプロジェクトを支援するための寄付も受け付けている。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:水書健司/ガリレオ]

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