シベリアと言えば、「最果て」の地だ。確かにそうなのだが、一生に一度の、思いもよらない体験ができる場所でもある。氷に閉ざされた場所だと敬遠せずに出かけてみよう。
1.ロシア連邦領内に延々と広がる「茫漠たる一帯」であるシベリアには、うれしいくらい人がいない。1平方マイル(およそ2.5平方キロメートルで東京ドーム約50個分の広さ)あたりの人口は、平均でわずか6人だ。ああ、何という静けさだろう。
冬には、凍結した湖上をホバークラフトで疾走してみるのもいい。シベリア流「人生一度きり」の体験だ。
3.バイカル湖上で「アイス・ゴルフ」はいかがだろうか。プロのアイス・ゴルファーが、危険に満ちた18ホールを案内してくれる。
4.アイス・カートの運転も楽しい。地元のツアー会社が、冬の間、凍った湖の上で「boogsters」というカートを運転できるツアーを企画している。
始発から終点まで1週間かかるので、「自分発見の旅」には最適だ。車窓を眺めながら小説を1本書き終えられるかもしれない。
7.シベリアの楽しみと言えばキノコ狩りだ。シベリアの森に自生するキノコは驚くほど人気で、「アメリカ人たちが北西部のモンタナ州あたりにフライフィッシングを楽しみに行くような感じで、ロシア人たちはシベリアにキノコ狩りに出かける」と「ニューヨーク・タイムズ」紙でも紹介されている。
8.これは楽しい体験とは言えないが、シベリアのトムスクにある政治弾圧記念館(スタ-リンによって殺された2万3000人を記念する記念館)はなかなか興味深い場所だ。
国家保安委員会(KGB)の前身であるスターリン時代の秘密警察(NKVD)があった建物の地下牢が記念館になっている。ちなみに、その建物は後に学校として使われていたこともあったらしく、生徒が1人殺されて以来、幽霊が出るという噂だ。
9.シベリアに行ったら、世界で一番寒い村として知られる「オイミャコン」をぜひ散策してほしい。
1月の平均気温は何とマイナス50度で、とても美しい光景だ……オイミャコンのおよそ500名の住民に聞いてみればわかる。
オイミャコンは、エヴェン語で「不凍の水」という意味。永久凍土だが、天然の温泉が近くに湧いているので付けられたという。かつては住民が牛や馬にタンクを引かせて近くの川まで水を汲みに行っていたが、現在では給水車が各家庭に給水を行っている。
10.永久凍土とは、厳密に言えば、最低でも2年間、気温が零度を下回った凍結状態が続いた土壌を指す。シベリアには、永久凍土をテーマにした博物館もある。そこで結婚式を行なった愉快なシベリアのカップルもいるほどだ。
11.永久凍土と聞いて航空券をキャンセルしようか迷った方に朗報だ。今年のシベリアは、どういうわけか暖冬だった。例年は気温が摂氏マイナス40度に達して雪に閉ざされる場所も、今年は摂氏零度と、ありえない暖かさなのだ。水着姿で暖冬を祝う人たちの姿も報道された。
[Suzy Strutner(English) 日本語版:遠藤康子/ガリレオ]
[(English) 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー
関連記事