新型コロナウイルスとの闘いを「歴史に残したい」。報道されなかった日本からの支援を出版社が募集中

「中国では日本からの支援が一番注目されている。しかし、報道されているのは一部分だけです」(呼びかけ人の段躍中さん)

新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)拡大について、現地の様子や日本からの支援の内容を一冊の本にまとめようと、出版社が体験談の寄稿を呼びかけている。

呼びかけ人で出版社の代表を務める段躍中(だん・やくちゅう)さんは「日本からの手厚い支援は中国でも話題になっているが、報道されているのは一部分だけ。皆さんの支援を歴史に残したい」と話している。

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呼びかけ人の段躍中さん
Fumiya Takahashi

■「日本が一番注目」

寄稿を呼びかけているのは、中国関係の書籍を販売している日本僑報社(東京豊島区)。

新型コロナウイルスの感染が確認された当時中国に住んでいた日本人には、現地の様子や、感染拡大を防ぐための取り組みなどの体験談を寄せてほしいと呼びかけている。

そのほかにも、日本から中国へマスクや義援金を送ったり、中国に住む友人を励ましたりといった支援の動きについてもエピソードを募集している。自身が行ったものでなく、周りの人の支援活動についてまとめた内容でも寄稿できる。

日本から中国に対する支援については、湖北省に住む日本人を帰国させるためのチャーター便が支援物資を積んでいったり、マスクなどの入った段ボール箱に書かれた漢詩のメッセージが話題になったりと、日本や中国で広く報道されている。

出版社の代表を務める段躍中さんは「各国からの支援のなかでも、中国では日本が一番注目されている。しかし、報道されているのは一部分だけで、隠れた支援の動きがたくさんあるはず。皆さんの支援を歴史に残したい」と呼びかけている。

寄稿は1000字から3000字程度で、6月15日までメールで受け付けている。出版された場合、寄稿者に贈呈される。

またこの出版社では義援金も受け付けている。集まった義援金は直接、駐日中国大使館に渡される。