アメリカ南部バージニア州モネータで8月26日にテレビ生放送中に起きた発砲事件で、自殺した元地元テレビ局WDBJ7リポーター、ベスター・フラナガン容疑者(41)は、同局に約1年勤務した後、局内での攻撃的な言動が問題視されて2013年2月に解雇されていた。警察が動機を調べているが、フラナガン容疑者は、同局や同僚に不満を持っていたという。産経ニュースなどが伝えた。
AP通信などによると、容疑者は死亡した白人の女性記者アリソン・パーカーさん(24)の元同僚。パーカーさんがかつて人種差別的な発言をしたとツイッターで批判していたといい、フラナガン容疑者名の「遺書」と称する23ページに及ぶ文書が米ABCテレビにファクスで送られていた。
(【米生中継銃撃】容疑者が自殺 解雇、人種差別発言が引き金? 23ページの「遺書」TV局に送り付け - 産経ニュース 2015/08/27 11:33)
事件の2時間後に送られてきたこの「遺書」では、6月にサウスカロライナ州の黒人教会で白人の男が銃を乱射し、黒人9人が射殺された事件に言及。「怒りは着実に高まっていたが、教会銃撃が転機になった」と、黒人差別への報復が動機であることを示唆した。
フラナガン容疑者は黒人で、今回の事件の死傷者3人は白人だった。
フラナガン容疑者
■オバマ大統領「胸が痛む」
この事件について、オバマ大統領は「この種の事件を読んだり聞いたりするたびに胸が痛む。アメリカでは、銃関連の犯罪による死者数が(あまりに多いので)、テロの犠牲者の数を少なく見せてしまう」と述べた。
アーネスト大統領報道官は26日の記者会見でアメリカ議会に銃規制の法制化を進めるよう求めた。
また、アメリカ大統領選候補のヒラリー・クリントン前国務長官は自身のTwitterに「銃の暴力を止めなければならない。もう待てない」と投稿した。
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