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ベネズエラは実に胸糞の悪い事態になってきている――デモ隊が治安部隊めがけて糞便を投げつけるところまできたのだ。
4月以降、南米の国ベネズエラに抗議の波が押し寄せており、人々は20年におよぶ社会主義を終わらせるための選挙を求めている。事態をさらに悪化させているのは、石油価格の低下による深刻な経済危機で、3ケタのインフレ率、医薬品不足、そして数百万人の食糧不足を招いている。
通常の石や火炎瓶に加え、抗議行動中に治安部隊に投げつける前の、糞便をつめたプラスチック容器。モロトフ・カクテル(火炎瓶)をもじって「プープートフ(糞便瓶)」と呼ばれている。ベネスエラの首都、カラカスにて。2017年5月9日。
現在、問題は文字通り周辺に飛び散り、大変な事態になっている。ロイター通信によると、石や火炎瓶、催涙ガスとともに糞便を治安部隊の顔に投げつけることをデモ隊は奨励されている。
FOXニュースによると、デモ隊は「プープートフ・カクテル」と呼んでいる、プラスチックやガラスの容器に人間の糞便と水を混ぜ合わせたものを仕込んでいる。
ある51歳の歯科医師はロイターの取材に対し、糞便をつめた容器を自宅で用意することでデモ隊の手助けをしている、と語った。
「子供たちは石だけ持って出かけます。それが彼らの武器なのです。今や彼らには排泄物というもう一つの武器があります」と、彼女はロイターに語った。「私の患者の1人は、自分の子供の排泄物を集めていますよ」
ベネズエラのカラカスで、ある女性が抗議行動の最中に治安部隊に投げつける、「モロトフ・カクテル(火炎瓶)」をもじった「プープートフ(糞便瓶)」を準備するため、糞便をバケツに入れている。
アレハンドロと名乗る16歳の高校3年生は、ブルームバーグの記者に対し、警官隊に投げつけるつもりで隠し持っていた水と排泄物の混合物をつめた3つのマヨネーズ瓶を鼻をつまみながら見せた。
「こんなことをするのは、実際に効果があったからです」と、アレハンドロは語った。「これは本当に汚くて臭いんです」
FOXニュースによると、この6週間で少なくとも38人が死亡し、750人以上の負傷者が出た。政府の治安部隊は、デモ隊に催涙ガスや放水銃を使用してきた。
デモ参加者の全員がこの汚い糞便瓶の戦術を受け入れているわけではない。中には、糞便爆弾は非衛生的で不適切な生物兵器だと言う人々もいる。彼らは、医薬品や石けんや消毒剤といった基本的な洗浄用具が不足している中、糞便により感染症が蔓延することを懸念している。
ある女性が、糞便をつめたプラスチック容器に「政治犯のために」と書き込む。CHRISTIAN VERON / REUTERS
しかし一部の議員は、糞便抗議に暗黙の了解を与えている。5月8日には、ラファエル・グズマン議員が治安部隊に催涙ガスの缶を投げ返したところを目撃されている。
「彼らは自分たちの武器を私たちに使用しているのですから、人々は自分たちが持っているものを武器にしているのです」と、グズマン議員はロイターに語った。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
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