カトリック総本山のバチカン(ローマ法王庁)で教義問題を担当する教理省に勤める高官が10月3日、同性愛者であることを告白した。ローマ・カトリック教会は、同性愛を自然に反する罪深い行為としている。タブー視する同性愛をめぐって、バチカンで4日から始まる世界代表司教会議でも同性愛をどう扱うか大論争となりそうだ。朝日新聞などが報じた。
同性愛を告白したのは、ポーランド人のハラムサ神父。3日、ローマでパートナーと共に記者会見に臨み、「祈り部屋から飛び出した。とても幸せだ」と述べるとともに、「同性愛は家庭を必要とする愛だ」とも述べ、時代の変化に合わせて同性婚は認められるべきだと訴えた。
報道に対して、バチカンのロンバルディ報道官は3日、「司教会議に対するメディアの過度な圧力を誘発するもので、非常に重大で無責任だ」とする声明を発表。「ハラムサ神父はこれまでの職務を継続することはできないだろう」と語った。
フランシスコ法王は「結婚とは男女がしっかり結ばれること」とのカトリックの家族観を堅持しているが、同性愛者を排除しない考えを示している。訪米中も、同性愛者の教え子と面会するなど柔軟な姿勢をみせた。一方で、同性カップルに婚姻証明を発行することを拒んだケンタッキー州の郡書記官とひそかに面会し「気持ちを強く持って」などと励ましたという。
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