6月12日に開幕したサッカーワールドカップのブラジル大会。最初の試合となるブラジル―クロアチア戦で西村雄一主審が使用したグッズが、ネット上で「あれは何?」と、話題になっている。
西村主審はフリーキックの際に、守備側の選手の足元に、スプレーでピッチに白い線を引いた。実はこれ、「バニシング・スプレー」と言い、今大会からワールドカップで導入されたグッズだ。
フリーキックの際に、守備側の選手はボールからの距離を10ヤード(9.15メートル)取るようにルールで定められているが、この限界線を明示するラインを引くために使用される。その後のプレイに影響しないように、この線は1分ほどでピッチから消えるため、バニシング・スプレー(消失スプレー)と呼ばれている。このスプレーは日本や欧州では馴染みがないが、南アメリカでは一般的なグッズだという。
サッカーキング編集長の岩本義弘さんは、Twitterで次のように解説している。
アメリカのテレビ局「FOXニュース」は、このスプレーの発案者はアルゼンチンのジャーナリスト、パブロ・シルバだったとして、開発の経緯を次のように説明している。
2002年、パブロ・シルバは学生時代の友人と首都ブエノスアイレスで試合中に、フリーキックをディフェンダーに邪魔されて怒り心頭に達した。彼は、化学技術者と協力して、「消えるスプレー」のアイデアを実現。2008年には、アルゼンチンの下位リーグでデビュー。南米の国際大会で次々に使われるようになり、ついにワールドカップでも導入が決まった。
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