ソニーのパソコン事業が独立したVAIO(長野県安曇野市)は16日、初の自社開発パソコン2機種を発表した。ソニーから引き継いだ3機種とともに品ぞろえは5機種となる。今後も新機種を投入し、設立から2年目となる来期の黒字化を目指す。
VAIOは昨年7月、ソニーがPC事業を分社化し、日本産業パートナーズ(東京都千代田区)に株式の大半を売却して独立。ソニー時代のPC3機種を引き継いできたが、独立してから開発した2機種を投入する。
旗艦機種として「VAIO Z(想定価格19万円)」を16日から受注を開始し、クリエイター向けのタブレットPC「VAIO Zキャンバス(20万円台後半)」を5月に発売する予定。
VAIOは2016年5月期に30―35万台を販売し、黒字化する目標。全製品が安曇野工場での自社生産のため一部の部材調達で円安は逆風だが、関取高行社長は記者団に「楽な数字ではないが、なんとかやっていきたい」と述べた。
また、VAIOは日本通信 と提携して格安スマホを投入する予定。関取社長は「ハードだけで勝負するのではなく、通信料金を含めてパッケージで顧客の要望に応える」と語った。
(村井令二)
[東京 16日 ロイター]