アメリカ、ロシアの外交官60人を国外追放 総領事館も閉鎖

ホワイトハウス「ロシアが英国で兵器級の化学兵器を使ったことへの対抗措置だ」と声明
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トランプ大統領
Yuri Gripas / Reuters

米政権、ロシア外交官60人を国外追放 総領事館も閉鎖

 英国でロシアの元スパイらが神経剤を使われたとされる殺人未遂事件の報復措置として、トランプ米大統領は26日、米国駐在のロシア外交官60人を国外追放し、シアトルのロシア総領事館を閉鎖するよう命じた。また欧州連合(EU)の28加盟国のうち14カ国も同日、ロシア外交官の国外追放を決定し、米欧とロシアの対立が激しくなるのは避けられない情勢だ。

 米政府によるロシア外交官の追放は、1986年に当時のレーガン大統領がスパイ活動で旧ソ連の外交官約80人を追放して以来最多とみられる。

 米国から追放される60人のうち48人が在米ロシア大使館、12人がニューヨークのロシア国連代表部所属という。退去の猶予は1週間とした。また、シアトルの総領事館閉鎖は、潜水艦基地やボーイング社の拠点が近いことが理由だという。

 ホワイトハウスは声明で「ロシアが英国で兵器級の化学兵器を使ったことへの対抗措置だ」と強調。ロシアの情報当局者が米国で外交官の名の下にスパイ活動に従事しているとし、「今回の措置により、ロシアの米国でのスパイ活動や安全保障を脅かす工作をする能力を減少させる」とした。

(朝日新聞デジタル 2018年03月27日 01時14分)

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