イギリスの世論調査会社YouGovは5月19日、アメリカによる広島と長崎への原爆投下が正しい決断だったのかどうかを問う世論調査の結果を発表した。イギリスとアメリカで行われた同調査によると、イギリスでは「誤った決定だった」と答えた人が41%と「正しい決定だった」と回答した28%より多かった。一方、アメリカでは「正しい決定だった」と答えた人が45%となり、「誤った決定だった」と答えた25%を上回った。
調査はオバマ大統領の広島訪問決定を受けて、5月に行われた。2097人が回答したアメリカでは、45歳以上は、核兵器の使用は「正しい決断だった」と回答する人が多かったが、18〜44歳は、「誤った決断だった」と回答する傾向にあったという。イギリスでは65歳以上では、原爆投下が「正しい決断だった」と答えた人のほうが多かった。
なお、今回は数値の詳細は一般公開されていないが、2015年7月の調査では、18-29歳の45%、30-44歳の36%が「間違っていた」と回答。「正しかった」という回答(18-29歳では31%、30-44歳は33%)を上回っていた。
また、アメリカの調査を男女別に見ると、男性では「正しい決断だった」と答えた人が58%にのぼったが、女性では「正しい決断だった」と答えた人が33%と、「誤った決断だった」と答えた28%と拮抗した。
その他、「核兵器の発明は良いことだったか、それとも悪いことだったか」との質問には、両国とも6割以上が「悪いことだった」と回答した。
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【2016/5/21 20:01】
見出しおよび本文中の18〜44歳の回答内容について修正。2015年のデータを追記しました。
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