「そして父になる」などで知られる是枝裕和監督の新作として注目が集まっているのが、6月13日に劇場公開される「海街diary」だ。鎌倉の街を舞台に、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずという人気女優そろい踏みして、4姉妹を演じる。
小学館の「月刊フラワーズ」で連載中の吉田秋生(よしだ・あきみ)の人気漫画が原作。累計発行部数は250万部を突破、2013年のマンガ大賞も受賞している。
原作と俳優の比較。左から香田幸役の綾瀬はるか、香田佳乃役の長澤まさみ、香田千佳役の夏帆、異母妹の浅野すず役の広瀬すず(C) 2015 吉田秋生・小学館/フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
■4人が「姉妹」になっていく過程を描く(是枝監督)
物語の始まりは、鎌倉で暮らす香田家の3姉妹、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)の元に届いた父親の訃報だった。15年前に父は、不倫相手と駆け落ちして家を出ていた。
山形に向かった3人は、そこで異母妹の浅野すず(広瀬すず)と初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場で毅然とふるまう姿に、長女・幸は別れ際とっさに口にする。「すずちゃん・・・鎌倉にこない?いっしょに暮らさない?4人で」。そして鎌倉での4姉妹の生活が始まった。
本来なら許せるはずのない不倫相手の娘を「妹」として受け入れる香田家の姉妹をはじめとして、「他者への理解」と「絆」が原作のテーマとなっている。是枝監督は撮影前に、次のようにコメントしている。
一見、ほのぼのとしたホームドラマにも見えますが、血がつながった4姉妹というシンプルな話ではなく、それぞれが秘密を抱えていたり、すずが新たに家族の一員となることで今まで見えなかった棘が見え隠れするところが好きで、新しい時代の家族劇だと思っています。
幸たちが、すずという存在を通して自分たちを捨てた父親や母親をどう許していけるのか、また、自分が産まれたことで人を傷つけていると知ったすずが、姉たちと暮らすことで「産まれてきてよかったんだ」と思えるようになるのか、その2つを柱に、4人が姉妹になっていく、家族になっていく1年間の過程を描けたらと思っています。
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