[キエフ/ワシントン/モスクワ 7日 ロイター] - ウクライナのポロシェンコ新大統領が7日、正式に就任した。大統領は就任演説で、ロシアが併合した南部クリミア半島はウクライナ領だと主張。欧州との関係強化を目指す方針を示した。
大統領は「ロシアとの関係に決着をつけない限り、 ウクライナ市民は平和を享受できない。ロシアはクリミアを占領したが、クリミアは昔も、今も、今後もウクライナの領土だ」と発言。ロシアのプーチン大統領と前日会談した際、この点を伝えたことを明らかにした。
ポロシェンコ大統領は、欧州連合(EU)への正式加盟に向けた第一歩として、早期に連合協定の経済部分に調印する方針も示した。
戦闘が続く東部の親ロシア勢力に対しては「戦争は望まない。報復も望まない。平和を望む」と武装解除を呼びかけた。戦闘を中止する武装勢力に安全な退避路を用意する方針も示した。
ロシアのプーチン大統領は記者団に対し、ポロシェンコ大統領が提案した東部の戦闘終結に向けた計画を歓迎する意向を表明。ただ、提案の具体的な中身は明らかにせず、ウクライナは親ロシア勢力に対する攻撃をやめるべきだと述べた。
大統領就任式に出席したバイデン米副大統領は、4800万ドルのウクライナ向け追加支援を発表。支援実施には米議会の承認が必要となる。
副大統領はモルドバ向け支援800万ドル、グルジア向け支援500万ドルも同時に発表した。
ロシア外務省は同日、ウクライナ東部で拘束されたロシア人ジャーナリスト2人の解放をポロシェンコ大統領に要求した。
ウクライナ当局は6日、監視活動を行っていたとして、ロシア人ジャーナリストを拘束したことを明らかにしている。
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