ロシアも極秘にUFO調査? メドベージェフ大統領(当時)が5年前に語った「秘密」を振り返る

新大統領が「核のボタン」と一緒に受け取るものとは?
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メドベージェフ氏
Sputnik Photo Agency / Reuters

未確認飛行物体(UFO)の調査をアメリカ国防総省が極秘に進めていたことが明らかになったが、ロシアでも5年前、当時の大統領ドミトリー・メドベージェフ氏(現首相)が、UFOや宇宙人について「告白」したことがあった。

「わかった。これが最初で最後だぞ。君だけに話そう」。2005年12月7日。インタビューのテレビ収録を終えたメドベージェフ氏が女性司会者に静かに言った。マイクはすでに外され、声は聞き取りにくいが、その様子はしっかりカメラがとらえていた。

メドベージェフ氏は神妙な面持ちで話し始めた。「大統領に就任すると、(核兵器の使用を許可する通信機器の)『核のボタン』と一緒にある特別なファイルを受け取ることになる。表紙には『極秘』と書かれている。それは、地球にやってきた宇宙人に関するものだ」

女性司会者はニヤニヤするが、メドベージェフ氏の表情は険しい。「それともう一つ、報告書も受け取る。もちろん、それも完全非公開。何かというと、我が国にいる宇宙人たちを管理している特殊機関のものだ。つまり、大統領は『核のボタン』とともにその2つを前任者から預かるのだ」

メドベージェフ氏はこうも付け加えた。「これ以上の詳しい情報を知りたければ、有名なドキュメンタリー映画『メン・イン・ブラック』を見なさい」

司会者は笑うが、メドベージェフ氏はいっこうに表情を崩さない。

「地球にはどのくらいの宇宙人がいるのでしょうか」。司会者が問うと、メドベージェフ氏は答えた。「それは言えない。もしそんなことを明かしたらパニックになるから」

このニュースがロシアで放送された当時、国民はもちろん冗談だと受け止め、「『メン・イン・ブラック』はドキュメンタリーじゃない」とツッコミを入れたことだろう。だが、アメリカのUFO調査が明らかになった今、彼らは改めてメドベージェフ氏の話を真剣に考えることになるかもしれない。