愛知県一宮市で消防ポンプ車で市内のうどん店に乗り付けて食事を取った消防団員が、口頭注意を受けた。中日新聞が4月25日に報じたことで、「どこが問題なのか」「お店にとっては迷惑」などとネット上で意見が紛糾している。
一宮市消防本部によると、16日に本部で消防操法大会の説明会があった帰り道に、ある分団の分団長を含む消防団員7人が、うどん店に立ち寄った。消防ポンプ車は駐車場に停めた上で、制服姿で食事を取った。
同日夜に、市民から「消防車がうどん店にあるのは問題がないか」とメールで写真が消防本部に送られた。このため19日に「飲食店に消防車で寄るのは市民から誤解を招く」と、分団長に口頭注意した。分団長は「次の予定があり、このタイミングで昼食を取るしかなかった。軽率だった」と話したという。
■一宮市消防本部「車庫に戻ってから食事を」
2009年にも同様のトラブルがあり、「飲食店に立ち寄る際には消防車を使わない」ことで市内の消防団と合意していた。一宮市消防団では25日、団長が市内全25分団の分団長に「消防車で飲食店やコンビニに行かないこと」を注意喚起した。
一宮市消防本部の担当者は、ハフポストの取材に対して「消防団員に食事をするなと言っているわけではなく、消防車で飲食店に立ち寄ると、『職務に支障があるのでは』と市民から誤解を招く可能性があります。車庫に戻ってから食事を取るように呼びかけています」と話している。
今回の出来事に対して、ネット上ではさまざまな意見が出ている。「何の問題も無い」「うどんくらい食わせてやれないか」と、消防団員を擁護する意見が続出。その一方で「消防車が停まっていると、お店に異常事態があったと思われる」「飲酒運転や緊急車両の乱用を避けるための内規」と口頭注意に理解を示す声も出ている。
■飲食店への立ち寄りを容認する意見
■飲食店への立ち寄りを問題視する意見