アメリカンフットボールの定期戦・関学大ー日大戦で、日大の選手が悪質なタックルをするなどラフプレーを連発した問題で波紋が広がっている。関学大が抗議し、謝罪と真相究明を求める文書を送付する一方で、 日大アメフト部内部では退部者が続く可能性があるという。5月19日、日刊スポーツが報じた。
そして同日、ついに同部の内田正人監督が辞任することが明らかになった。内田監督はどんな指導者なのか?
問題発覚後、日大は記者会見を開いておらず内田監督は姿をみせていなかった。
日刊スポーツは「6月の就職活動解禁を控え、来春の卒業後に不安を持つ4年生や保護者もいる」と指摘。就活解禁を前に、大量の退部者が出る可能性があるとしている。
アエラは現役日大アメフト部選手の証言として「何か、行動を起こしたい。集団で辞めたり、何らかの形で法的な手段に出るか、大きな動きがある」と報じている。
毎日新聞によると、内田監督は「スパルタ指導と巧みな戦術」を組み合わせ、学生アメフト界を席巻した故・篠竹幹夫元監督の系譜を継ぐ指導者として知られている。
「試合を戦い抜く走力を養うため、練習前に計2500ヤードに及ぶダッシュを課した。厳しさに退部した選手もいた」という。
日大常務理事も務め、担当は「人事(男女共同参画含む)」。
「悪質タックル」については、「内田監督の指示」と関係者が証言したという報道が相次いでいる。厳しい指導の"成果"が、悪質タックルだったとすれば、これほど皮肉なことはない。
大学は「規則に違反し貴部選手を負傷させる意図は全くなく、選手全員に厳しさを求め、士気をあげるために行ったもの」と否定するが、そこにはどこまで説得力があるのか。
説明を果たさない内田監督、日大への風当たりは日増しに強まっている。