Uberを使った方が安く職場に着けるのなら、自分で運転する理由はない。今日(米国時間11/3)Uberは、新たな固定料金長距離オプション、uberPOOLのベータ版を通勤者向けに提供開始した。これは、喧騒のサンフランシスコまで、近隣のパロアルト、マウンテンビューおよびサンノゼから乗車できる定額相乗りサービスで、午前6時から10時まで利用できる。
例えば今日午前のパロアルトからサンフランシスコまでの料金は20ドルだった。事前に料金を提示することによって、利用者は自分で運転するより得かどうかを計算できるとしくみだ。
もしUberが職場への相乗りをガソリン代+通勤ストレスよりも安くできれば、車の所有概念は崩れる。これはUberにとって国内初の通勤者に焦点を当てたサービスで、9月に、ドライバーが帰宅時に同乗者を拾うUberCommuteを中国で立ち上げたのに続くものだ。
TechCrunchのNitesh Kulkarniは今日の午前、スタンフォードからサンフランシスコまで20ドルで乗車を提供するテストを見つけた。Uberのベイエリア責任者のWayne Tingは質問に答えて、「われわれはuberPOOLを、近郊からサンフランシスコに向かう朝の通勤時における、運転のストレスと出費を緩和する選択肢として試行している。多くの人たちが相乗りを利用するようになれば、価格をさらに下げることが可能になり、路上の車を減らし渋滞を緩和できる」と言った。
月曜日から金曜日の午前6時から10時まで、対象地域のUberユーザーは乗車種別を選ぶ際に “Pool To SF”[サンフランシスコまで相乗り]のオプションが表示される。料金は固定で事前に提示されるので渋滞で料金が上がることはない。金額は平均してパロアルトから20ドル、マウンテンビューから22ドル、サンノゼから26ドル。同乗者が2人になっても料金は10ドルしか増えないので、パロアルトからサンフランシスコまで1人当たり15ドルで相乗りすることができる。
ドライバー側に関して、Uberはその経路を頻繁に利用するドライバーがその料金にオプトインできるようにしている。このため、長い距離を走るのを嫌うドライバーにキャンセルされることはない。もしこのプログラムが成功すれば、Uberはニューヨーク、ロサンゼルス等の都市にも通勤オプションを展開するだろう。
Uberの国内ライバルLyftが行った最も近いサービスでは、ドライバーに自身の通勤目的地を設定させることで、途中誰かを拾って稼ぐことを可能にしている。これはUberの類似サービス、Uber Commuteより前から存在していた。GoogleのWazeも通勤者向け相乗り機能をテストしており、スタートアップのRideは同僚の相乗りに特化している。中国では、Uberの最大のライバル、Didi Kuaidiが、フルサイズの通勤用シャトルバスを固定ルートで走らせるテストを行っている。
もっと多くの人に車を拾てさせる
Uberはまず、短距離移動でタクシーに取って代り、オンデマンド輸送を手頃価格にすることによって、大都市内の移動を解放した。ラスベガスのマッカラン等の空港での運行を交渉した結果、Uberは旅行者の[最後の数マイル]に対する答へと成長した。
そして今、Uberはわれわれにとって一番長い日々の運転を破壊しようと目録んでいる。今でもお金に余裕のある人は、遅れそうな時や、通勤中に仕事をする必要のある時や、ただ運転が嫌な時には80ドル払って職場まで乗っているだろう。しかし、安価なuberPOOLが通勤者に提供されることで、もっとずっと多くの人々に、車のキーを捨てることを説得できるかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)
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(2015年11月4日「TechCrunch Japan」より転載)