2020年3月7日(現地時間)、Uberは新型コロナウイルスに感染した一部のドライバーの賃金を補填すると発表しました。
対象はUberとUber Eatsに所属する世界中のドライバーで、新型コロナウイルスに感染し、14日間の隔離を受けた場合に補償金が支払われます。ブルームバーグによると、すでにイギリスとメキシコの一部のドライバーに対しては補填が行われているのこと。
具体的な補償金額は明かされていませんが、働けない期間の賃金が補償されるのはドライバーにとっても心強いでしょう。また、対象は「世界各国」のため、日本のドライバーも万が一の場合は補償が受けられる可能性があります。
こうした新型コロナウイルス感染者への補償金支払いは、Uberと同じくライドシェアサービスを行うLyftも実施しています。また、DoorDash、Instacart、Postmatesといった、シェアリングエコノミー各社共同で、補償基金の設立も目指しているとのこと。
日本の場合、今回のUber Eats以外のデリバリーサービスでは、宅配スタッフの補償は現在のところ発表されておらず、休んだ間の収入保障はない状況です。正社員なら「有給」や「傷病手当」を利用することで賃金を維持できますが、それ以外のアルバイトやパートは有給を利用する以外に手立てはなく、有給が発生していない場合はただの病欠となりお給料がもらえません。
企業への補償金や学校保護者への補償金は政府が検討していますが、働き手の補償となると各企業の判断次第なのが現状。さらに感染が拡大している新型コロナウイルスですが、こうした感染して働けなくなった人への賃金補償は、日本だけでなく他の国々においても大きな課題になりそうです。
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(2020年3月10日Engadget 日本版「Uberが新型コロナ感染で働けなくなったドライバーに補償金を支払うと発表」より転載)