作家の筒井康隆氏(82)のTwitterに4月6日、一時帰国していた長嶺安政駐韓大使が帰任したことをめぐり、「…長嶺大使がまた韓国へ行く。慰安婦像を容認したことになってしまった。あの少女は可愛いから、皆で前まで行って射精し、ザーメンまみれにして来よう」との投稿がされた。
問題となっている筒井氏のツイートは、同氏のブログ「笑犬楼大通り 偽文士日碌」に4月4日付で掲載されたものからの抜粋とみられるが、このツイートが筒井氏本人のものかどうかは不確定。ハフィントンポスト日本版は6日、筒井氏側に確認するべく連絡を試みているが、まだコメントは取れていない。
筒井氏のツイートに対して、韓国のメディアはすぐさま反発。
国内での反応はどうか。
Twitter上では、それが筒井氏の「芸風」であるなどと擁護する声も挙がっている。一方で発言そのものへの批判や、「差別を『タブーを破る過激な人』」と称してほめそやしてきたと、過去の発言も含めて容認してきた社会への疑問を投げかける人々もいる。
■過去に「差別助長」の指摘を受けて「断筆宣言」も
朝日新聞(1996年12月20日朝刊)によると、筒井氏は、1993年に高校国語の教科書に収録された作品『無人警察』(1965年)について、「てんかんへの差別を助長する」として、日本てんかん協会から削除が求められた。
その後、教科書を出版する角川書店が筒井氏に無断で教科書から削除したことを受けて、「断筆宣言」。その後、筒井氏は協会との合意によって1996年に「断筆」を解除した。
また、1996年には自由な言論を求めて、当時は新しかったインターネット上での作品発表をしたことでも知られている。
この時には、言論の自由や出版社側の自主規制の問題として大きな論争を巻き起こしたが、その時の筒井氏の対応に重ねて批判する声もあった。