妻を置き去りにするトランプ大統領って、どうなの? マナーの専門家に聞いてみた

妻を軽視しているサイン?
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ワシントンD.C.に近いアンドルーズ空軍基地に到着するトランプ大統領とメラニア夫人(2017年4月16日 Reuters)

トランプ大統領は、車を降りる時や飛行機を降りる時に、妻のメラニアさんを置き去りにする様子をこれまで何度も目撃されている。

先日もメラニアさんが大統領専用機の階段をまだ降りているにもかかわらず、先に降りて出迎えの人たちに敬礼した。

この行動は、Twitterで多くの人に批判された。

「またやっているよ」

批判している人たちの多くが、ファーストレディに寄り添って飛行機を降りる、バラク・オバマ元大統領やロナルド・レーガン元大統領の写真を投稿。トランプ氏の行動と比較した。


トランプ氏も、妻のメラニアさんと並んで飛行機を降りてきたことはあるし、トランプ氏以外にも、妻と一緒に飛行機を降りなかった大統領もいる。

妻と一緒に飛行機を降りるかどうかから、大統領が妻に対してどういったコミュニケーションをとろうとしているか、どんなマナー感覚を持っているかがわかる

マナーの専門家は、妻に寄り添おうとしないトランプ氏の行動についてどう思っているのだろう。ハフィントンポストUS版がふたりの専門家に見解を聞いた。

一人目は、ニューヨークタイムズ紙やテレビ番組で取りあげられている、国際的マナー専門家のジャクリーン・ホイットモア氏。ホイットモア氏は男性と女性が階段を降りる時の伝統的なマナーをこう説明する。

「男性と女性が階段を降りる時、通常は男性が女性の前を歩きます。これは女性がつまずいた時に、男性(一般的に女性より体が大きくて強い)が女性を受け止めるためです」

ホイットモア氏は、トランプ氏がメラニア夫人に対して置いている距離が「妻を軽視しているサインと受け止められる」と言う。

「写真から、トランプ氏が1段や2段ではなく、何段も先を降りていることは明らかです。そして、メラニア夫人に同伴していません。それに対し、レーガン夫妻やオバマ夫妻は寄り添っています。言い換えれば、彼らは一組であり、夫婦であり、同じ活動に共に携わる者同士なのです」

「しかし、メラニア夫人は明らかに一人です。トランプ氏は急いでいて自分のことで頭が一杯なのかもしれません」

同じくニューヨークタイムズ紙テレビ番組に取りあげられているライフスタイルとマナーの専門家、エレイン・スワン氏もホイットモア氏に同意する。

「妻がまだ階段を降りているのに、夫が階段の下で敬礼や挨拶をするのはマナーに反しています」「正しいマナーは、階段の下で妻を待ち、妻が最後の数段のところにたどり着いたら、手をとって階段を降りるのを手助けする。トランプ氏はそうしていませんね」

「大統領より、夫であることが優先されるべきです。なぜなら、彼は女性と一緒にいて、その女性は妻だからです。まずは妻との関係を育むようにしなければなりません。関係を育むために必要なことの一つが、ちょっとしたジェスチャーや細やかな思いやりです」

トランプ氏は1月の大統領就任式でも、メラニア夫人より先に車を降り、彼女を待たずにオバマ夫妻に挨拶したことを批判された。


「大統領就任式の動画を見た時にも同じ様に感じました。トランプ氏は車の反対側に妻を残したまま階段をあがるべきではなかったと思います。正しいマナーでは、女性が先にあがり、男性がその後に登ります。大統領であってもなくても一緒です」とスワン氏は述べる。

大統領就任式の振舞いについて、コミュニケーションとボディランゲージの専門家スーザン・コンスタンティーン氏は、ニュースサイト「Mic」にこうコメントしている。

「もしふたりが結婚している事実を知らなければ、夫婦だと思わなかったでしょう」

ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

▼トラック大好きトランプ氏(画像集)▼


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