アカデミー賞授賞式前のパーティー中止 ハリウッドの大手芸能事務所、入国禁止令に抗議

「アメリカの反移民感情に対してエンターテインメント界で高まる危機感を表明する」
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LOS ANGELES - DECEMBER 2: Actors Angelina Jolie and Harrison Ford attend the premiere of the United Artists film 'Hotel Rwanda' December 2, 2004 in Los Angeles, California. (Photo by Carlo Allegri/Getty Images)
Carlo Allegri via Getty Images

アメリカの大手芸能事務所ユナイテッド・タレント・エージェンシー(UTA)は2月8日、ドナルド・トランプ大統領が署名したイスラム圏7か国からの入国を禁止する入国禁止令への抗議として、アカデミー賞授賞式前のパーティーを中止すると発表した。

雑誌「バラエティ」によると、代わりにUTAは、アメリカ自由人権協会(ACLU)と国際救援委員会に対して25万ドル(約2800万円)を寄付し、難民・移民を支援する集会を開くという。

UTAは「バラエティ」に「アメリカの反移民感情に対して芸能界で高まる危機感を表明する」と表明した。

UTAはハリウッドで最も知られる事務所のひとつで、アンジェリーナ・ジョリーやハリソン・フォード、ジャド・アパトー、エイミー・シューマー、オスカーにノミネートされたイラン人監督アスガー・ファルハディなどの著名人が所属している。2016年、UTAは招待客と業界関係者たちのために、ジム・バーカス会長宅でパーティーを開いたと報じられている。しかし、トランプ大統領入国禁止令と、抗議のため授賞式に参加しないファルハディ監督のことを考慮し、UTAは異例の決定をした。

ハリウッドの著名人たちは入国禁止令に厳しい批判を繰り返している。1月29日の全米映画俳優組合賞授賞式でも、映画『ラ・ラ・ランド』で主演女優賞を受賞したエマ・ストーンは受賞スピーチで「今は許容できない状況で、恐ろしい。行動しなければならない」と訴えた。また、アシュトン・カッチャーはオープニングで「アメリカの空港にいるみなさん、あなたたちは私たちの一部です。私たちはあなたたちを愛し、そして歓迎します」と、空港で拘束された7カ国の人たちに呼びかけるスピーチをした。

入国禁止令署名の数週間前、1月8日のゴールデングローブ賞授賞式では、メリル・ストリープがトランプ氏を批判している。

「みなさん、そしてここにいる私たち全員が、まさに今、アメリカ社会で最も悪口を言われているんです。考えてみてください。ハリウッド、外国人、それに記者なんですから。しかしまあ、私たちって何者なんでしょう。そして、ハリウッドって一体なんでしょう。さまざまな場所から来た人たちが集まっただけなんですけどね」

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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