「トランプ村」がインドに誕生 本人の許可なく名付ける その目的とは?

インド北部ハリヤナ州に6月23日、トランプ村が誕生した。
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Indian children hold placards next to a billboard with the image of US President Donald Trump by the entrance gate of Marora village, which has been unofficially renamed 'Trump Village,' about 100km from New Delhi, on June 23, 2017.A rural Indian settlement with little electricity or running water renamed itself 'Trump Village' on June 23 in an unusual gesture to the American president ahead of Prime Minister Narendra Modi's trip to Washington. A huge billboard declaring 'Welcome to Trump Village' in Hindi and English, accompanied with a beaming portrait of the US president, was unveiled in Haryana state's Marora, as the village is officially known. The water and sanitation group Sulabh, which has been installing toilets in the impoverished settlement, suggested the name change to the local council. / AFP PHOTO / MONEY SHARMA (Photo credit should read MONEY SHARMA/AFP/Getty Images)
MONEY SHARMA via Getty Images

インド北部ハリヤナ州に6月23日、「トランプ村」が誕生した。本人と縁もゆかりもなさそうなこの場所に、アメリカ大統領の名前が付いた村がなぜ生まれたのか。

ロイターによると、「トランプ村」に改名したのは、マロラと呼ばれる小さな村。トイレの普及に取り組む慈善団体「スラブ・インターナショナル」が、トランプ氏の知名度を利用して募金を集めようと、改名を主導した。

ただ、改名は非公式で、通称として「トランプ村」を使用し、地図などの公式表記はマロラのままだ。トランプ氏本人やホワイトハウスからの許可は取っていないという。

村の入り口など至る所に、トランプ氏の顔写真が描かれた巨大ポスターが設置され、英語とヒンドゥー語で「トランプ村にようこそ」と歓迎の言葉が記されている。

この“改名”は、インドのモディ首相がホワイトハウスでトランプ氏と初めて会談する日の前日に執り行われた。

インドの人口全13億人のうち、公衆衛生を利用しているのは3分の1に満たない。国連の推計では、人口の半数が屋外で排便しており、コレラや赤痢などに感染するリスクにさらされている。

こうした状況を改善しようと、スラブ・インターナショナルはこれまでに、インド国内に150万個のトイレを整備。団体の創設者ビンデシュワール・パサック氏は、「トランプ村」の取り組みを通じて、重大な社会問題への関心を高まることに期待している。

「こうした取り組みは、裕福な人や企業が村を訪れて募金するきっかけになるかもしれない」と、ロイターの取材に答えた。

ある村人は、公式な許可がなくてもこの新しい村名が定着すると考えており、「私たちはみんなこの名前を歓迎している」と話したと、AFP通信が報じた。

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