アメリカで広がる人種差別反対のスローガン「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」について、トランプ大統領は「憎しみの象徴」と非難した。
ミネソタ州で5月、黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警察官に暴行を加えられ死亡した事件をきっかけに「Black Lives Matter」(BLM)運動は全米に広がった。
しかし、トランプ大統領は7月1日の公式Twitterでの連続ツイートの中で、自身が所有する高層ビル「トランプタワー」前の5番街の通りに「Black Lives Matter」の標語を描くニューヨーク市の計画に強く反対した。
その中で「(警察官は)この憎しみの象徴をニューヨークの最大のストリートに貼ることはおそらく許さないだろう」と表現して、「Black Lives Matter」の言葉を批判した。
11月3日のアメリカ大統領選まで4カ月と迫る中、トランプ大統領はBLM運動が警察を敵視しているとして、警察擁護の姿勢を強めている。自らの支持基盤である白人保守層の支持固めを図る狙いとみられる。
■トランプ大統領のツイート内容
「ニューヨーク市が警察の予算を10億ドルも削減する中で、 ビル・デブラシオ市長は、お金をかけて5番街に黄色で大きくBlack Lives Matterの標語を描き、この豪華な道路を侮辱する予定だ。
こうした行為はニューヨークを愛し、BLM運動の恐ろしい決まり文句『毛布の中の豚どもを、ベーコンのように揚げろ』を覚えている警官の反感を買うだろう。
私たちの偉大な警察は、市長から嫌われて軽蔑されて無力だったとはいえ、この憎しみの象徴をニューヨークの最も素晴らしい通りに貼ることはおそらく許さないだろう。むしろ、この金は犯罪との闘いに使え!」