「IQが低くて頭がおかしい」
「美容整形のシワ取りで顔から血を流していた」
トランプ大統領が、自分に批判的な発言をした女性キャスターを口汚くののしるツイートを6月29日に投稿し、批判を浴びている。
トランプ氏にTwitterで個人攻撃をされたのは、MSNBCが放送する朝の番組「モーニング・ジョー」の司会、ミカ・ブレジンスキー氏だ。
「視聴率の悪いモーニング・ジョーが、私を批判しているようだ(もう見ていないが)。それならなぜIQが低くて頭のおかしなミカが、サイコパスのジョーと一緒に」
「マーアーラゴ(トランプ氏が所有するリゾート施設)に大晦日に3夜連続来て、自分たちを仲間にいれろと言ったのか。あのとき、彼女はシワ取り整形手術の傷で血を流していた。私はもちろん断った!」
この性差別的なツイートに、ブレジンスキーはシリアルの箱で答えている。
「小さい手の人用」
ホワイトハウスは、トランプ大統領のツイートを擁護している。第一副報道官サラ・ハッカビー・サンダース氏は、トランプ氏は「毒をもって毒を制した」と発表した。
「サラ・ハッカビー・サンダースが『大統領は、毒をもって毒を制した』と発表した」
トランプ氏のTwitter攻撃は、番組の共同司会者であるジョー・スカーボロ氏が、レックス・ティラーソン国務長官に対するホワイトハウスの姿勢を非難したことに端を発している。
ポリティコによると、ティラーソン国務長官は、自分や国務省が決めた人事に対して不敬な態度をとったトランプ大統領の主任補佐官を叱責した。
それを知ったトランプ氏の義理の息子でシニアアドバイザーのジャレッド・クシュナー氏が、「国務長官としてふさわしくない態度だ」と非難したという。
ポリティコが報じたこの一件を、スカーボロ氏はこう酷評した。
「ホワイトハウスが『レックス・ティラーソンの態度は国務長官としてふさわしくない、愛国的でやり過ぎだった』と非難する理由は、トランプ大統領が義理の息子を事実上の国務長官にしたいからだ。ホワイトハウスの人たちは皆、大統領がジャレッドを事実上の国務長官にしたいと思っていることを知っている。だから毎日、レックス・ティラーソンに恥をかかせようとし、国務省に優れた人材をあてがわないようにしているのだ」
そしてブレジンスキー氏は、クシュナー氏を「十分な経験がない」と批判した。
この発言後、ホワイトハウスのソーシャルメディア担当官ダン・スカヴィーノはブレジンスキーを「どうしようもない馬鹿」という言葉で痛烈に攻撃している。
「どうしようもない馬鹿者であるミカとその愛人で嫉妬の塊のジョーは、ドナルド・トランプ大統領が電話を返さなくなって以来、途方に暮れ、困惑し、嘆き悲しんでいる。彼らは動揺している」
トランプ大統領はこれまでも、体重が増えた元ミスユニバースの女性を「ミス・子豚」と揶揄するなど、女性の容姿を元にした性差別発言をしてきた。
大統領になった後も続く女性蔑視発言は、アメリカにショックを与えている。モーニングジョーを放送するMSNBCは29日、「アメリカにとって悲しい日だ。大統領が貴重な時間を仕事にではなくいじめ、嘘、個人攻撃に使っている」と公式発表した。
また、他のメディアや共和党の議員も、トランプ氏への落胆を隠さない。
NBCユニバーサルのマーク・コーンブラ
「アメリカの大統領の発言に返答することが品位に関わる日が来るなんて、想像もしていなかった」
共和党のリンジー・グラハム議員
「ミスタープレジデント、あなたのツイートは大統領としてふさわしくない上に、アメリカの政治の何が素晴らしい部分ではなく悪い部分を象徴している」
共和党ベン・ザッゼ議員
「どうかやめてください。こんなのは普通ではない。大統領としてふさわしくありません」
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
▼TIME誌の表紙を飾ったトランプ氏(画像集)▼
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