トランプ前大統領の一族が経営する複合企業「トランプ・オーガニゼーション」に対し、ニューヨーク州の司法当局が刑事捜査を開始した。
レティシア・ジェームス司法長官の報道官は18日夜「我々はトランプオーガニゼーションに対し、もはや純粋な民事捜査ではなくなったと伝えた」とメールで述べた。
同局は、マンハッタンの地方検察局と協力して、トランプオーガニゼーションに対する刑事捜査を進めているという。
何を捜査するのか
ニューヨーク州司法当局がトランプオーガニゼーションに対する捜査を始めたのは2019年。捜査対象となったのは、トランプ氏が大統領になる前の同企業の金融取引だ。
捜査に先立ち、トランプ氏の元顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏が「トランプ氏は銀行の融資を受けるために資産価値を水増しして報告した一方で、税金の支払いを逃れるために、他の資産価値を過少報告した」と議会で証言していた。
また、ニューヨークタイムズが2020年に入手したトランプ氏の納税申告書から、トランプ氏が税法を利用して、様々な連邦所得税の支払いを逃れようとしていたことも明らかになっており、司法当局局はトランプオーガニゼーションの手法が合法か違法かを調べていると言われている。
州に書類を渡さないようにするために、トランプオーガニゼーション側はこれまで多くの訴訟を起こしてきた。しかし何件かの重要な訴訟で敗訴したため 、資産記録を提出せざるをえなくなっている。
また、マンハッタンの地方検察局もトランプオーガニゼーションの捜査を独自に進めており、トランプタワーやトランプホテルなど、トランプオーガニゼーションが所有する資産に関連した金融犯罪がなかったか調べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。