新型コロナウイルスに感染して入院したトランプ大統領が10月5日夜、3日ぶりにホワイトハウスに戻った。
新型コロナウイルス陽性と診断されてから1週間経っていないにも関わらず、トランプ大統領は到着してすぐに、マスクを外した。
ツイッター「陽性と診断されてから数日しか経っていないトランプ大統領がホワイトハウスに戻って最初にやったのは、マスクを外すこと」
現地の記者によると、トランプ大統領がマスクを外した時、近くには大統領を撮影するためのフォトグラファーがいた。
トランプ大統領がTwitterに投稿した動画にも、マスクなしの姿が写っている。
21万人が亡くなるも「新型コロナウイルスはすぐに消える」
トランプ大統領は10月2日に妻のメラニア・トランプ氏とともに新型コロナウイルス陽性と診断されたと公表し、ウォルター・リード米軍医療センターに入院した。
その後、ホワイトハウススタッフや議員の間でも次々と感染が明らかになった。
アメリカでは、21万人以上が新型コロナウイルス感染症で亡くなっているにも関わらず、トランプ大統領は感染症の危険性を注意喚起していない。
むしろ、退院後ホワイトハウスに戻ってすぐに投稿した別の動画で、「新型コロナウイルスについてたくさんのことを学んだ。確実に言えるのは『新型コロナウイルスに支配されるな』ということだ。恐れるな。新型コロナウイルスはすぐに消える」と新型コロナウイルスの危険性を過小評価するようなコメントをした。
アメリカ疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルスの回復期間は重症度によって異なり、10〜20日続くケースもあるとしている。また、国のトップの医療専門家たちは、感染拡大防止のためにマスクを着用するよう求めている。
数日前に感染が明らかになったトランプ大統領が、他者へ感染させる可能性は十分に考えられるが、トランプ大統領が今後ホワイトハウスでマスクを着用するかどうかはわかっていない。
健康状態を良く見せようとする大統領
大統領の健康状態を巡って様々な意見がある。大統領の医療チームは、大統領の健康状態を「非常に良い」と発表しているが、トランプ大統領の血中酸素レベルが少なくとも2度95%を下回ったことから、健康状態に懸念を示す外部の専門家もいる。
トランプ大統領自身は、健康状態を良く見せようとしており、入院中に動画で「気分がいい!」と伝えたり、車に乗って病院の外を通ったりしてきた。
退院前にも「新型コロナを恐れるな。人生を乗っ取られるな。我々はトランプ政権の下、素晴らしい薬を作っているし知識を集めている。20年前よりも気分がいい!」とツイートしている。
ホワイトハウスでの感染拡大の原因として指摘されているのが、9月末にワイトハウスで開かれた、エイミー・コーニー・バレット判事を最高裁判事に指名した式典だ。
米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、この式典が危険な状態だったと述べており、参加者のうち少なくとも9人が、これまでに新型コロナウイルス陽性と診断されている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。