トランプ前大統領、機密文書の保持で起訴される。自身のSNSで「無実だ!」と主張

FBIの家宅捜査で、フロリダの邸宅から大統領時代の機密文書が押収されていた
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2024年の大統領選挙に立候補を表明しているドナルド・トランプ氏(2023年6月1日)
ANDREW CABALLERO-REYNOLDS via Getty Images

アメリカの前大統領ドナルド・トランプ氏が、大統領時代の機密文書を自宅に保持していた問題で連邦大陪審に起訴されたことがわかった。

トランプ氏は6月8日(現地時間)、自身の立ち上げたSNS「トゥルース・ソーシャル」で、起訴され、マイアミにある連邦裁判所に6月13日に出廷するよう命じられたと明かした。  

トランプ氏は投稿で「私は無実だ!」「アメリカにとって暗黒の日だ。我々の国は深刻かつ急速に衰退しているが、ともにアメリカを再び偉大にできる!」と述べている。

通常、連邦の起訴状は罪状認否の際に公表されるため、内容はまだ明らかになっていない。しかし複数の報道によると、国防情報の意図的な保持から虚偽の申し立てなど、7つの罪状が含まれている。

トランプ氏はこれまで何度も「自分には大統領時代の文書を持ち帰る権利がある」と主張してきた。

5月に出演したCNNの番組でも「私には文書を好きなように扱う絶対的な権利がある」「持ち出した時点で自動的に機密文書ではなくなる」と主張。文書を誰かに見せたか、という質問への明確な回答を拒んだ。

一方で、トランプ氏が軍の機密情報であると知りながら文書を持ち出したことを示唆する録音を、連邦検察が入手していると報じられおり、この音源がトランプ氏にとって不利に働く可能性もある。

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機密文書が見つかった、トランプ前大統領のフロリダの邸宅「Mar-A-Lago(マール・ア・ラゴ)」
GIORGIO VIERA via Getty Images

家宅捜索で機密文書見つかる

FBIは2022年8月、トランプ前大統領のフロリダの邸宅「Mar-A-Lago(マール・ア・ラゴ)」を家宅捜索し、同氏がホワイトハウスから持ち去った書類を押収した。

捜査のきっかけになったのは、同年1月にアメリカ国立公文書館がマール・ア・ラゴから回収した15箱分の政府関連資料の中から、機密文書が見つかったことだ。

検察はその後数カ月にわたる捜査の末に捜査令状を請求して8月に執行。トランプ氏のデスクや同氏の私文書が混在した箱から103の機密文書を押収した。

今回の起訴は、トランプ氏にとって2度目となる。トランプ氏は4月、2016年の大統領選前にポルノ俳優ストーミー・ダニエルズ氏に支払った口止め料に関する業務記録の改ざんで、34の罪で起訴された

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。