アメリカの前大統領ドナルド・トランプ氏が、大統領時代の機密文書を自宅に保持していた問題で連邦大陪審に起訴されたことがわかった。
トランプ氏は6月8日(現地時間)、自身の立ち上げたSNS「トゥルース・ソーシャル」で、起訴され、マイアミにある連邦裁判所に6月13日に出廷するよう命じられたと明かした。
トランプ氏は投稿で「私は無実だ!」「アメリカにとって暗黒の日だ。我々の国は深刻かつ急速に衰退しているが、ともにアメリカを再び偉大にできる!」と述べている。
トランプ氏はこれまで何度も「自分には大統領時代の文書を持ち帰る権利がある」と主張してきた。
5月に出演したCNNの番組でも「私には文書を好きなように扱う絶対的な権利がある」「持ち出した時点で自動的に機密文書ではなくなる」と主張。文書を誰かに見せたか、という質問への明確な回答を拒んだ。
一方で、トランプ氏が軍の機密情報であると知りながら文書を持ち出したことを示唆する録音を、連邦検察が入手していると報じられおり、この音源がトランプ氏にとって不利に働く可能性もある。
家宅捜索で機密文書見つかる
FBIは2022年8月、トランプ前大統領のフロリダの邸宅「Mar-A-Lago(マール・ア・ラゴ)」を家宅捜索し、同氏がホワイトハウスから持ち去った書類を押収した。
捜査のきっかけになったのは、同年1月にアメリカ国立公文書館がマール・ア・ラゴから回収した15箱分の政府関連資料の中から、機密文書が見つかったことだ。
検察はその後数カ月にわたる捜査の末に捜査令状を請求して8月に執行。トランプ氏のデスクや同氏の私文書が混在した箱から103の機密文書を押収した。
今回の起訴は、トランプ氏にとって2度目となる。トランプ氏は4月、2016年の大統領選前にポルノ俳優ストーミー・ダニエルズ氏に支払った口止め料に関する業務記録の改ざんで、34の罪で起訴された。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。