トランプ氏とバイデン氏が初の直接対決。大統領選第1回討論会で気になるポイントは?

30日午前10時(日本時間)から日本でも見られる。ここに注目して見たい
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トランプ大統領とジョー・バイデン氏
HuffPost Japan

アメリカ大統領選の第1回大統領選討論会が、9月29日午後9時(現地時間 / 日本時間30日午前10時)に開催される。 

全3回の初回に当たる今回の討論会は、共和党のトランプ大統領と民主党候補ジョー・バイデン氏の初めて直接対決となる。

場所はオハイオ州クリーブランドのケース・ウェスタン・リザーブ大学。Foxニュースのクリス・ウォレス氏がモデレーターを務める。

新型コロナウイルスの影響で候補者同士の握手は行われず、観客数も制限される。異例尽くしの2020年大統領選討論会の初回で、議論されるトピックは下記の6点だ。

1. トランプ氏とバイデン氏の業績
2. 最高裁判所判事の任命
3. 新型コロナウイルス
4. 経済
5. 人種差別と各地で起きている暴力・暴動の問題
6. 公正な選挙の実施

それぞれのトピックに15分が割かれ、計90分議論が交わされる。モデレーターが質問をした後に各候補に2分間の回答の時間が与えられ、残りの時間で議論を闘わせる。

注目のポイント

アメリカでは新型コロナウイルスで20万人以上が死亡し、多くの人が失業した。人種差別や警察の黒人への暴力に対する抗議活動も続いており、トランプ大統領の対応の遅れや悪さが批判されている。

こういった問題に対し、トランプ氏がどう説明するかに注目が集まる。

また討論会の2日前の27日には、ニューヨークタイムズがトランプ大統領が過去20年間ほとんど税金を払っていなかったと報じた

トランプ氏は「フェイクニュースだ」と反論したものの、この問題は長年物議を醸しており、今回の討論会の争点になることは十分に考え得る。

一方で、バイデン氏のパフォーマンスにも注目が集まる。

討論会でのトランプ氏のパフォーマンスは、過去に多くの人が目にしてきたが、バイデン氏が大統領候補として討論会に立つのは初めて。

民主党の候補者を選ぶ討論会では、バイデン氏は激しく攻撃されて言葉に詰まったり、うまく説明できないこともあった。

予想されるトランプ大統領の激しい攻撃にどう対応し、力強い候補者をアピールできるかも重要なポイントの一つになると考えられている。

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2016年の大統領選討論会
Jim Young / Reuters

モデレーターのウォレス氏が所属するFoxニュースは保守派で共和党寄りと見られているが、NBCやABCなど様々なメディアでキャリアを重ねてきたウォレス氏は、中立を保つ姿勢で知られる。

2016年大統領選の討論会でモデレーターを務めた時には、冷静な対応が高く評価された。

ウォレス氏は27日に「自分の仕事は、可能な限り見えない存在になること」で「候補者に主要な問題に集中させたい」と述べている

リアル・クリア・ポリティクスの世論調査による最新の支持率は、バイデン氏が49.7%、トランプ氏が42.9%とバイデン氏が7ポイント上回っている。

すでに多くの有権者が事前投票を済ませているが、新型コロナウイルスや人種問題で大きく揺れる2020年の大統領選挙の第1回討論会に、熱い視線が注がれている。

ABCやCBSなどのアメリカメディアがライブストリーム配信する他、NHKBS1でも生中継される。なおYouTube(英語、米ABCテレビ放送)はこちら

アメリカ大統領選討論会スケジュール

大統領候補討論会

第1回:9月29日 オハイオ州クリーブランド / ケース・ウェスタン・リザーブ大学

第2回:10月15日 フロリダ州マイアミ / エイドリアン・アルシュト舞台芸術センター

第3回:10月22日 テネシー州ナッシュビル / ベルモント大学

副大統領候補討論会

10月7日 ユタ州、ソルトレイクシティ / ユタ大学