トランプ氏、「大統領選で不正投票があった」と固執 報道官は根拠示さず

「大統領がそう確信しているのは間違いない」
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ホワイトハウスのショーン・スパイサー大統領報道官は1月24日の記者会見で、「ドナルド・トランプ大統領が2016年11月の大統領選で数百万件もの不正投票があったと確信している」と述べた。しかし、この見解を裏付ける証拠は全くない。

「大統領がそう確信しているのは間違いない。以前もそう発言している。大統領は選挙期間中、不正投票や法的資格がないのに投票する人々がいることに懸念を表明している。本人が独自に入手した調査結果と証拠が根拠だ。個人的には、大統領がこの考え方を変えることはないと思う」と、スパイサー報道官は定例記者会見で述べた。

大統領の主張を裏付ける証拠を出すよう迫られると、スパイサー報道官は口をつぐんだ。「自分が独自に入手した調査結果や情報で、ここしばらくそう信じているのだと思う」。報道官は根拠となる調査や情報の中身については触れなかった。

記者会見の間、スパイサー報道官はトランプ大統領の主張について繰り返し問われると、目に見えて苛立ちを強めた。「大統領がそう信じるのは、独自に入手した情報があるからだ」と報道官はCNNのジェフ・ゼレニー記者に語った。トランプ大統領の思い込みが、アメリカの民主主義にとって意味するものは何かと問われると、報道官はこう言ってはねつけた。「私は質問に答えた」

トランプ大統領がこの問題に関して、なぜ調査を先にしないのかと問われると、報道官はまたしても答えに窮した。ワシントンに拠点を置く非営利ラジオネットワークNPRのマーラ・リアソン氏は、「これが仮に本当だとしたら、天文学レベルのスキャンダルになるだろう」と語った。

「おそらく調査すると思う。どうなるのか経緯を見守る」と、スパイサー報道官は語った。

ハフィントンポストUS版に寄せられた複数の情報によると、23日夜ホワイトハウスでの会合で、共和党の議員団たちはトランプ大統領の発言を聞いて仰天したという。ヒラリー・クリントン氏に対する「300万から500万とみられる不正投票」がなければ、有権者票獲得数でも自分が勝っていたはずだと主張したからだ。

トランプ大統領は選挙人団の獲得票数で上回り当選したが、有権者票数ではクリントン氏が300万票近く上回っていた。

トランプ大統領の不安は、ロシアがアメリカ大統領選に干渉したという情報機関の報告を受けてさらに高まった。トランプ大統領はこれまでロシアの関与を一貫して否定し続けたが、1月11日の会見で「ロシアが関与していたと思う」と認めた。ただし、「他の国も同じことをやった可能性がある」と付け加えている。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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