こんにちは、数学・教育ライターの鍵本です。
最近、カメラを持ち歩いてお花の写真をいろいろ撮っています。この季節が一番好きなのは、お花や葉っぱが色づくからだと最近気づきました。いい季節になりましたね!
さて、前回「数学力をつかさどる3つの力」のお話をしましたが、今回はその中の一つ「逐次遂行能力」について少し考えてみたいと思います。
この力は「決められた順序に従って正しく処理を実行していく力」のことです。順番どおりに物事を処理する、ということは、当然な人にとっては当然なのですが、数学が苦手な人の中にはここが適当な人も多いのです。
例えば「1+2×3-4=?」という計算をするときに、算数の規則では暗黙の了解として、先に「×」をすることになっていますが、気分によって先に足し算したりする人がいるということです。
要するに、数学では「絶対に従わなければいけないルール」があるのですが、そのルールを気分によって守ったり守らなかったりしてしまうわけです。それでは算数で正しい答えを出すことができません。
このコラムで提供してる三角パズルをはじめ、世の中の数字パズルの多くは、そういう「ルール」を必ず守るという態度を形成するのにとても役立ちます。数字の世界では絶対的なルールが存在するということです。そしてその態度を小学生の間に身につけておけば、その後の中学生、高校生の数学で苦労をせずに済むといえます。
また中学生や高校生、さらには大人の中でも「数字計算がなかなかうまくできない」という人は、ぜひこの三角パズルを楽しく解く練習をしてみましょう。三角パズルがさっと解けるようになるころには、かなりの改善が見られると思いますよ!
さて、今回もいつもと同じく、少し「変化球」なルールの問題と、従来のルール問題の合計2問です。
1問目では10個の○の中に1から10の異なる数字を入れて下さい。周りの矢印の数字がその列の数字の和であることは同じです。数字が大きくて少し難しいかもしれませんが、頂点の3つは数字が入ってるので、実際には7個の数字を入れるだけです。
2問目は従来どおりの問題です。今回も前回同様少し難しい目の問題にしてあります。ルールはこちらをご覧ください。ぜひチャレンジしてみてください。 解答は下のほうのリンクをクリックしたら出てくるようにしておきますので、解けたら答え合わせをしてみてください。
それではいよいよ問題です!制限時間はあくまで目安です。
問題(23) 制限時間5分 1から10までの異なる数字を○の中に入れていきます。
問題(24) 制限時間7分 従来のルール。です。
解答はこちら。