ランニング、続いていますか? 朝走ろうと思って起きられなかったり、家の近所や有名なランスポットも一通り走って飽きてしまったり......。そんな、"燃え尽きランナー"にこそおすすめしたいのが、「トレイルランニング」です。
ランニングのギアショップを経営する桑原慶さんと、桑原さんのトレラン仲間である小松俊之さんを迎えた連載「How to トレイルランニング」、第4回は原宿の「DESCENTE SHOP TOKYO」で行われたお2人のトークショーの様子をお届けします。
--これまでの連載では、トレイルランの心得やギアのことをお伺いしました。では、実際にどんな山に行ったらいいんでしょうか?
小松 連載の第一回でもお話ししましたが、僕は『ボーン・トゥ・ラン』という本を読んでトレイルランに興味を持って。そこで友人であった桑原くんに誘ってもらいました。最初は鎌倉で、10kmほどの軽いラン。途中何度も休憩があるし、登りは歩くし、終わったらご褒美のスイーツつき(笑)。なんだこれ、楽しいな!って。
桑原 一人で山に行くのは寂しくて、スイーツで皆を誘ってみました。というのは冗談ですけど、初めての人を誘うときにはトレイルランニングにつきものの過酷なイメージを払拭できるようなプランを用意します(笑)。
小松 女の子ばっかりだったんだけど、そのうちの一人が何故か僕で(笑)。
桑原 東京近郊ではじめるとしたらコースとしては鎌倉や高尾山が初心者でも走りやすくはあるのですが、共に観光客やハイカーさんにも人気のスポットでもあります。行く際はトラブルを避けるためにも混雑する時間帯やルートは選ばないこと、あまり大人数で行かないこと等が大事です。高尾山にいくなら、高尾山口〜山頂は完全にハイキングと割り切って歩き、比較的人の少なくなる高尾山山頂〜陣場山のルートを走ってみましょう。高尾山頂まではいきなりケーブルカーに乗って行ってしまうのも初心者ならありかも知れません。鎌倉方面だと鎌倉より先の衣笠駅から大楠山までのルートも人が少なくて初心者向けです。他には青梅駅からスタートする青梅丘陵ハイキングコースも走りやすいですよ。
小松 ルートの情報や山での基礎知識やマナーを知らないと、事故やトラブルのものとになるので、やはり最初は経験者に連れてってもらうのがいいでしょう。どこに情報があるのかわからなかったけど、一度コミュニティとつながれば、皆さんおせっかいというか教え好きなので(笑)、どんどん情報が入ってきますよ。
桑原 ショップに行って店員さんとコミュニケーションしたり、SNSを活用したり。身の回りで経験者を探して聞いてみるといいと思います。
小松 もしわからないことがあったら僕らのお店で話しかけてもらえれば。
桑原 事前に入山するフィールドのことを調べておくといいですね。昭文社の「山と高原地図」などのマップを見れば、その日走るルートがわかり、水や食料はこれくらい持参した方がいいな、などの計画も立てられます。もしものときのエスケープなども予習できますし。今後、自分でルートを考えるときにももちろん役立ちます。それから「ヤマレコ」というサイトでは、いろいろな人が自分の山行記録を写真付きでアップしています。登山者向けのサイトではありますが、自分が行くフィールドの情報が載っていたりもしますので、チェックしてみてください。
小松 そうそう、代々木公園も立派なフィールドですよ。今日の対談が終わったら走りに行きますか!
(次回)レースも、レース以外も。トレイルランをもっと楽しむ
編集/磯村真介
桑原慶
●くわばら・けい
1975年、静岡県生まれ。フットサルカフェなどの経営を経て、2013年3月に、トレイルランニングやランニングのギアショップ〈Run boys! Run girls!〉をオープン。
小松俊之
●こまつ・としゆき
1969年、新潟県生まれ。2009年、岩本町に〈OnEdrop cafe.〉をオープン。店内外で新たな「出逢い」を生み出す各種イベントを開催している。
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(「からだにいい100のこと。」より転載)