トヨタ自動車の元常務役員ジュリー・ハンプ氏が、7月8日に不起訴で釈放されることとなった。ハンプ氏は先月、国際宅配便で違法に麻薬成分「オキシコドン」を含む錠剤57錠を日本国内に持ち込もうとした容疑で逮捕されていた。今年4月にトヨタ自動車の女性常務役員に就任したハンプ氏だが、7月1日に同職を辞任している。
この錠剤は、ハンプ氏の膝の痛みを和らげるために米国にいる同氏の家族から郵送されたもので、宝飾品として梱包されていた。当局はハンプ氏が依存性を生じることもあるオピオイド系鎮痛薬の入手を試みたことに犯罪の意思がないと判断し、勾留期限となる7月8日に不起訴で釈放したものとみられる。同氏自身も、麻薬だという意識はなかったと、一貫して主張していた。
当初、トヨタの豊田章男社長が会見でハンプ氏を擁護しており、警視庁は更なる証拠を探すためトヨタ本社などを家宅捜索していた。本件が起訴、有罪となれば同氏は数年間、服役する可能性もあった。
なお、トヨタは取締役・専務役員の早川茂氏が、ハンプ氏に替わり7月6日付でチーフコミュニケーションオフィサーに就任したと発表している。
By Chris Bruce
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(2015年7月10日 Autoblog日本版「【レポート】元トヨタ常務役員ジュリー・ハンプ氏、不起訴で釈放へ」より転載)
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