「車を単なる移動手段ではなく、ライフスタイルに根付く“娯楽”に」
日本を代表する自動車メーカー・トヨタ自動車が、車の新しいあり方を発信するプロジェクト「Drive Your Teenage Dreams.」を立ち上げたのは、2019年。ハイエースをさまざまなカルチャーと組み合わせ、老若男女から多くの反響を獲得してきた同プロジェクトは、3周年を目前に“第三章”へ突入しようとしている。
“商用車の日本代表”ハイエースは、私たちをどこまで連れて行くのだろう?
トヨタ創業以来受け継がれる、思いをカタチに
「車は、人々が集まるきっかけになってほしい」
これは、1937年にトヨタ自動車が創業された当時から受け継がれる言葉だ。
この思いをカタチにするべく、トヨタと共同で「Drive Your Teenage Dreams.」プロジェクトを立ち上げたのが、株式会社STARBASE。同社は東京を拠点とするグローバルな総合エンターテインメント企業として、さまざまなコンテンツを手がけてきた。
「車が遊び道具であり、車が秘密基地」。ワクワクする車の楽しみ方を表現し、車をきっかけに、何かを楽しみたい人が集まり、車が楽しい場所、瞬間を生み出す場になる。
そんなコンセプトのもと、ある時は若者に大人気のファッションアイテムに、ある時は音楽を作るサウンドスタジオに。STARBASEの手にかかった“商用車の日本代表”ハイエースは、“バズる”クリエイティブを身にまとい、さまざまな姿を見せた。
STARBASE代表取締役の日高良太郎さんは、“第二章”までをこう振り返る。
「もともとは、僕がやろうとしていることは無駄です、という言葉から始まったプロジェクトです(笑)。すぐに売上につながるわけでもないし、ましてや、車の購買層ではない若者をターゲットにしている。しかしトヨタは、何かおもしろいことができそう、という“ワクワク”だけでここまで一緒に来てくれました。第二章を終えてトヨタ社内のファンも増え、自分も関わりたい、という声をたくさん聞きました」
その“ワクワク”は多くの老若男女の心を動かし、国内だけでなく海外でも多くの反響を得た。
「想像以上に、海外の若者たちの反応が早く、そして広がりも大きかったですね。面白いこと、ワクワクすることは万国共通で、自然発生的に拡散されていく。やっぱりコンテンツが重要なんだと、改めて実感しましたね」
この春からスタートする“第三章”を前に、昨年の歩みを振り返ってみたい。
ハイエースはいつの時代も、カルチャーのすぐ側に
トヨタと一緒に自前で作り上げた第一章で確かな手応えを感じ、さらにジャンルを広げ、さまざまなコラボレーションが生まれた第二章。G-SHOCKやNew Era(R)とのコラボグッズは、国内外で即完売の人気を得た。
「思い返せば、ハイエースは1967年に初代が発売されてから、いつだってその時代の流行、“カルチャー”に寄り添う存在でした。バンドの機材車になったり、キャンピングカーになったり。ハイエースからカルチャーが生まれ、カスタムする面白さもあり、まさに、大人の“秘密基地”なんですよね」
そんなハイエースの魅力を若者世代にも伝えようと、「車が遊び道具であり、車が秘密基地」を体現してきた企画、「PLAY HIACE」。“第一章”ではハイエースがサウンドスタジオ、アトリエ、そしてプライベートシアターに変身した同企画の第4弾として、2021年6月にはスケートボーダーに寄り添う憩いの場となった。
「現代のカルチャーという意味で、ストリートスポーツとは絶対にコラボしたいと思っていました。特にスケボーは日本人選手が世界で活躍していることもあり、注目のカルチャー。ハイエースがスケーターたちの休憩場所になる、その姿を世界的写真家・小浪次郎さんに撮影してもらいました」
2021年11月には、⽇本が世界に誇る2⼈のトップダンサーNOPPO(from s**t kingz)さんとRIEHATAさんを迎え、ハイエースによるダンスムービーが公開された。
“HIACE DANCE SESSION”と題したこの企画は、オリジナル⾳源に2⼈が振り付けをおこなった。さらに衣装にはThom Browne(トム ブラウン)から衣装提供されたスーツを着⽤し、ダンス、音楽、ファッションとさまざまなカルチャーの融合によって生まれた作品だ。
「小中学校で必修になったダンスも、若い世代にとって身近なカルチャーですよね。でも日本では、ルーズな服を着て、イケイケな...というイメージが強くないですか? そんなダンスカルチャーにトヨタが新しいスタイルを提案できたら面白いなと思い、スーツを着て、“エレガント”に踊ることをコンセプトにしました。まさに、ハイエースから新たなカルチャーが生まれているんですよね」
いつの時代もカルチャーに寄り添い、時代を彩ってきたハイエース。その存在が私たちに気づかせるのは、車は“走ること”だけではなく、“ある”こと自体が娯楽になり、ワクワクさせてくれるのだということ。
これこそ、「Drive Your Teenage Dreams.」の主役がハイエースたる理由なのだろう。
「プロジェクトを通して、大人世代は『ハイエースっていつの時代もカルチャーに寄り添っていたよね、カルチャーが生まれる場所だったよね』と再認識できる。一方で、若い世代にとっては新しい発見なんじゃないかな。『トヨタって、こんな一面もあるんだ』『車で、こんなに楽しめるんだ』と感じた人が、トヨタのファンになってくれたらうれしいです。
トヨタに対して、良いイメージを持ってくださっている方は多いと思います。そこに『ワクワク』や『カッコよさ』を付け加えたら、もっと広い世代、広い世界にトヨタの魅力が伝わっていくんじゃないかなと思っています」
プロジェクト開始当初、日高さんはこう語っていた。
「このプロジェクトが成功すれば、トヨタは車を売ること以外でもビジネスの幅が広がると思うんです。車が単なる移動手段ではなくて、ファッションの一部になったり、趣味になったり...。車が娯楽になってライフスタイルに根付くことが、今見えているゴールです。」
“第三章”に突入する「Drive Your Teenage Dreams.」が、次に目指すものは?
「このプロジェクトを知った方々から、『一緒に何かやりたい』という声をトヨタ社内でも、社外でもたくさんいただきました。クリエイターやアーティスト、ブランドからもお声がけをもらい、それが形になり、外に広がっていった第二章でした。
その上で、第三章は音楽、ファッション、アート、スポーツの4つのカテゴリーで企画を進めていく計画です。…あと、メーカーとコラボして本プロジェクトのアイコンハイエースのカスタムをアップデートしたいなと考えています。
『今年はあのブランドとコラボするらしいよ』と話題になったり、『次は何をやるんだろう? 』と期待してもらえたり。たくさんの人をワクワクさせられるコンテンツを発信していくので、楽しみにしていてください」
そんなプロジェクトのメッセージを体感できるイベントが、4月2、3日に開催される。
「日常的に花を贈る習慣を」作りたいというテーマのもと、フラワークリエイター・篠崎恵美さん(EDEN WORKS)とコラボした「TOYOTA FLOWER」をポップアップと一緒に実施。渋谷パルコが舞台となり、ハイエースがフラワーショップに変身する。
また、アウトドアセレクトショップ「Nicetime Mountain」とのコラボグッズを3月29日から発売中。ハイエースで行くキャンプをはじめ、さまざまなシーンで活躍するアウトドアグッズに反響が集まっている。
次々と、ハイエースの新しい姿、そして車の新しい楽しみ方を発信する「Drive Your Teenage Dreams.」。きっと私たちを、思いもよらない場所まで連れて行ってくれることだろう。
▼ Drive Your Teenage Dreams.のコンテンツは、トヨタ公式YouTubeやInstagramからチェック!