地下空間つくる設計、都担当者が指示 豊洲盛り土問題
東京都の豊洲市場(江東区)の食品を扱う主な施設下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題で、都の担当者が設計会社に対し、地下に空間を設ける設計を指示していたことが分かった。盛り土がなくなる決め手だったとみて、都は、問題の経緯を調べた報告書に記載し、来月1日に公表する予定だ。当時の中央卸売市場長や担当部長ら約10人を、組織決定に関与した「責任者」と認定する方針で最終調整をしている。
都幹部によると、設計を指示していたのは、2011年3月以降にあった設計会社・日建設計と都の打ち合わせの場。同月に同社が市場施設の基本設計作りを受注しており、打ち合わせを経て、地下に空間を設ける設計が同年6月に作られた。議事録で確認された。
同年8月には、都の担当部局・中央卸売市場で部課長級職員の会議があり、地下空間を設ける方針が固まった。都は、本格的な施設設計の仕様を決めた同年10月までを、盛り土のない設計が決められる重要な時期だったと特定。現副知事も含む当時の幹部ら約10人を、組織決定に関与した責任者とする方向だ。
(朝日新聞デジタル 2016年10月29日 23時57分)
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